機敏な操作やレポート表示を実現、ウイングアークがダッシュボード製品を強化

独自技術により、高速のデータ分析やグラフィカルレポートの表示、機敏な操作を可能にした「MotionBoard」を新たに展開する。

» 2011年08月22日 18時10分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 ウイングアーク テクノロジーズは8月22日、ビジネスデータ分析・活用製品「MotionBoard」を発表した。「Dr.Sum EA MotionBoard」の名称で提供していた製品を大幅に強化したもので、29日から出荷を開始する。

MotionBoardのレポート画面

 同製品は、これまでデータウェアハウス(DWH)製品「Dr.Sum EA」のダッシュボードだったが、今回の強化で他社のDWHやOracle Database、Microsoft SQL Server、IBM DB2 My SQLなどのリレーショナルデータベース、CSVファイル、Officeファイルといった複数のデータソースに対応した。

 また、「Double In-Memory OLAP(W-IMO)」と高速描画の独自機能を採用し、データ分析やグラフィカルレポート表示の高速処理、機敏な操作性を実現した。W-IMOでは複数のデータソースをサーバに取り込む際に仮想的にデータを統合し、サーバとクライアントのメモリ上でOLAPの処理を行う。W-IMOで分析処理したデータをスマートフォンやタブレット端末でも直観的に操作できるようにしている。

 ウイングアーク テクノロジーズの親会社1stホールディングスの田中潤 最高技術責任者は、「サーバからクライアントに転送する際にデータを百分の一程度に圧縮しているなど、PCよりリソースの少ないモバイル端末でも快適に操作できることを念頭に開発した」と説明した。なお、モバイル端末への対応は11月末の予定で、iOSおよびAndroid向けに提供するという。

内野弘幸社長

 1stホールディングスとウイングアークの社長を兼務する内野弘幸氏によると、MotionBoardの想定利用シーンは、経営分析や会議での情報共有、営業での情報分析、生産管理など。特に大規模企業での利用を見込む。「データの分析・確認だけでなく、ビジネスに必要な情報を活用するための基盤」(内野氏)としている。

 価格は1CPU当たり1000万円(税別)から。2013年度末までに3億9000万円の売り上げを計画している。

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