業務アプリケーションの構造を地図で可視化する新技術、富士通研究所が開発

大規模・複雑化した企業の業務アプリケーションの構造の分析や把握に要する時間を大幅に短縮し、運用基盤の刷新といった作業の効率化などに役立つという。

» 2012年02月29日 12時13分 公開
[ITmedia]

 富士通研究所は2月29日、企業の業務アプリケーションの構造を分析して地図として表現する新技術を開発したと発表した。業務アプリケーションの運用基盤の刷新といったプロジェクトなどにおいて、大規模・複雑化しているアプリケーションの現状把握に要する時間を大幅に短縮できるという。

 新技術は、「機能コンポーネント」を自動発見するマイニングによって見つけ出した機能コンポーネントを基に、アプリケーションの構造を多次元分析情報と併せて市街地地図のように二次元画面上に表現する。

抽出した機能コンポーネントをマッピングしたイメージ

 企業の業務アプリケーションは長年に渡って機能拡張を繰り返しながら運用されるため、開発当初よりも大規模化、複雑化する。現状把握には人手と長い時間を要するという課題があった。富士通が提供するアプリケーション資産の分析サービスでは現状把握に3カ月程度を要するが、新技術を利用すれば半分程度の期間でほぼ同等の結果を得られるという。

 新技術は、例えば、業務アプリケーションの運用基盤をオンプレミスからクラウド環境に移行するといった場合や、アプリケーションの品質改善、再利用可能な有用性の高い機能コンポーネントの抽出などの現状把握の作業を効率化できるとしている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ