数万台のモバイル端末を管理するサービスを発表 日本IBM

日本IBMはエンタープライズ向け端末管理ソフトウェアに新たな機能を追加した。

» 2012年03月19日 16時16分 公開
[伏見学,ITmedia]

 日本IBMは3月19日、企業内の端末を管理するソフトウェア製品「IBM Endpoint Manager」の新機能としてモバイル端末向け管理サービスを発表した。

 新サービス名は「Endpoint Manager for Mobile Devices」。Apple iOSやAndroid、Windows Mobileなど多種のOSに対応しており、地図上で端末の位置をリアルタイムに確認できる機能や、カメラの使用禁止、電子メールへのアクセス制限といったモバイル管理機能を提供する。

 Endpoint Managerは、サーバやPCなど企業におけるさまざまなエンドポイント端末に対して統合されたライフサイクル管理とセキュリティ管理を実現する製品。1台の管理サーバで25万台のクライアント端末を管理できる拡張性を持つ。主にソフトウェアやOSの配布、資産管理、リモート制御といったライフサイクル管理、セキュリティポリシー管理、パッチ管理、電力利用分析と省電力ポリシー適用などの電源管理に関する機能を実装する。

日本IBM 理事 ソフトウェア事業 Tivoli事業部長の荒川朋美氏 日本IBM 理事 ソフトウェア事業 Tivoli事業部長の荒川朋美氏

 既に全世界で大手1000社以上での導入実績がある。例えば、欧州のある金融企業では、Endpoint Managerの導入によって、これまで4万台しか管理できなかったエンドポイントを9万台にまで増やすことができたほか、管理者を20人から4人に、専用サーバを25台から1台に削減した。Endpoint Managerの導入期間は1週間だったという。

 今回、モバイル端末向け管理機能を追加したことにより、「企業のすべてのデバイスを同じ管理サーバの画面上で管理できるようになった」と、日本IBM 理事 ソフトウェア事業 Tivoli事業部長の荒川朋美氏は、同日開かれた記者説明会で力強く語った。

 新サービスの販売戦略について、「管理する端末台数が多いほど投資対効果があるため」(荒川氏)、まずは数千台以上の端末を保有する大規模企業を対象に、日本IBMが直接販売を図っていく。中小企業については、SaaS型サービスをパートナー経由で提供していく。

 価格は、1クライアント端末あたり8660円(税別)。12カ月間の期限付きが4040円(同)。

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