子供に対する性的虐待事件の早期発見を目指し、Microsoftが開発した画像マッチング技術「PhotoDNA」を世界各国の捜査機関に無償提供する。
米Microsoftは3月19日、インターネットの児童ポルノ摘発を支援するため、同社が開発した画像マッチング技術「PhotoDNA」を世界各国の捜査機関に無償で提供すると発表した。
PhotoDNAはMicrosoftの研究部門が米ダートマス大学と共同で開発した技術。個々の画像に固有のシグニチャを割り当てて他の画像と照合し、元の画像のコピーを探し出す。米児童保護団体のNCMECやMicrosoft、Facebookなどは現在この技術を使ってネットに出回っている児童ポルノを見つけ出し、削除や通報に役立てているという。
同技術は児童の性的虐待防止活動を行っているNetClean Technologiesの捜査機関向けツール「NetClean Analyze」などを通じて提供するほか、ソースコードの直接的なライセンス供与も行う。
NCMECによれば、捜査機関の報告を受けて同団体が調査した子供に対する性的虐待の画像や動画は2002年以来、6500万件に上っているという。Microsoftでは、PhotoDNA技術を使って子供に対する性的虐待事件を早期に発見し、被害者の救出に役立ててもらいたいとしている。
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