iPad3? iPad HD? いいえ“新しい”iPadですオルタナブログ通信(1/3 ページ)

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» 2012年03月24日 12時00分 公開
[森川拓男,ITmedia]

“新しい”iPad

 新型iPadが発売されました。(中略)高解像度ディスプレイとかSiriの日本語化もとても興味深いのですが、私が1番興味深かったのは、製品名です。

 新型iPad。個人的に一番興味深かったのは、....:永井孝尚のMM21


 3月7日、新iPadの全容が発表された。主な内容は、林雅之氏「『ビジネス2.0』の視点」の「iPad」発表(まとめ)でまとめられている。CPUの点では櫻吉清氏「少しでもパラノイアになってみる」のApple A5Xの次はなんだろうか...を見てほしい。

 「iPad3」や「iPad HD」になるのではないかとの予想が出ていた名称が、ふたを開けてみると「新しいiPad(new iPad)」だったことに関心を抱いたのは永井孝尚氏「永井孝尚のMM21」の新型iPad。個人的に一番興味深かったのは、....だ。

 永井氏は「混乱しかねない名前の付け方ですが、考えてみたら昔のカメラの世界でも似たようなケースが」あったと振り返る。「ユーザーからはF-1、F-1N、ニューF-1と区別されていますが、商品としてはすべてF-1」だったマニュアル一眼レフカメラ、キヤノンF-1である。そして「大きく分けると3モデルで約20年を乗り切ったアナログ時代のF-1と比べると、デジタル時代のiPadはほぼ毎年モデルチェンジしていくことになり」、「iPad3、iPad4、iPad5……と続いてiPad10、iPad20と続くかというと、確かにちょっと違うような気が」すると言う。「『新しいiPad』という名前の割り切りは、アップルらしい」としつつも、「もし常にユーザーを驚かすことを考え続けていたスティーブ・ジョブスが健在だったら、何か面白い名前を考えただろうな、と思った」そうだ。

 若杉尚氏「路の上で」もThe new iPadの発表で、「タブレットのハードウェアは、今までにないスピードで成熟しつつある」ため、「ハードウェアの変化をわざわざ名称で示す必要は無い、とAppleは考えたのかも」しれないと考察。確かに「イベントも、最初にハードウェアを説明した後は、アプリケーションとサービスの紹介」だった。若杉氏は「いろいろ新しくしながらも、確立したブランドで今までのイメージを引き継いで」いく段階にiPadも来たということなのでは考えた。

 大木豊成氏「走れ!プロジェクトマネージャー!」はもう本当にiPadだけでいいよね?で、「外出先でどういった作業が必要か、によるのでしょうけど、そろそろiPadだけでいい方が増えてきているのでは」ないかという。「ちょっとした作業ならiPadでやる、細かい作業はオフィスにいるメンバーに任せて、本業である営業などに力を入れる。保守などのお仕事にもiPadを利用されるケースが増えてきて」いると言う。「軽くて、起動時間が短くて、使い勝手がいいのですから、活用しない手はない」と。大木氏自身も「iPadだけで出かける機会が増え」、「もうパソコンを必要としない外出が増えているのが実態」という。

 オルタナブロガーには新iPadを発売と同時に購入した人が多い。その中の1人、種田元樹氏「mtaneda ブログ」は、The new iPad 予約完了!で、「今回はWi-Fiモデルにし」たという。「初代iPadは、GPS機能ほしさに3Gモデルを」選んだものの、「普段からiPhone、MacBook Air+e-mobileを持ち歩いて」おり、iPadの3G回線はほとんど使わなかったからだ。

 別の視点からニュースを見たのは加藤和幸氏「てくてくテクネコ」のau版iPadはどこへ行った?だ。「日経新聞は2月29日に『新型iPad、KDDIも販売 3月にも』の見出しで、auもiPadの販売を開始すると報じ」たが、「現時点で日本国内で取り扱うのは、ソフトバンクのみ」。「今後、auが追加になるかどうか、注目したい」と言う。

 手放しで歓迎する人ばかりではない。坂本英樹氏「坂本英樹の繋いで稼ぐBtoBマーケティング」は新しいiPadという「代わり映えしない」新製品の意味と価値で、「新しいiPad拍子抜けで大丈夫か? Appleの終わりの始まりじゃないかと心配」している人もいると紹介した。ただし坂本氏は「エコシステムを作るには『代わり映えしないもの』であることが不可欠」だと新しいiPadを評価し、「この代わり映えのしない、かと言って新しい世界を徐々に広げるAppleはすごいじゃないか、今後もこの革命は続くのではないか、そう期待させられて」いるという。

 村田潤氏「メディアを勉強中の大学生がブログを書いてみた」のiPadは教育を変えられるのか(1)iPadは日本の教育を変えるのか(2)にも注目。

 現役大学生の村田氏は「授業中はPagesとメモ機能を使ってノートを」とり、「外出時にはiPadを使って電車内の時間をつぶして」いるという。そして「『電子教育』と呼ばれる新しい取り組み」において「タブレット型端末は教育界から熱い期待を浴びて」いるとも言う。

 「電子教育とはiPadのような『タブレット型端末』、タッチで操作できる『電子黒板』、従来の教科書を1つにまとめた『電子教科書』の3つを基本として」成り立つと言い、そのメリット・デメリットを紹介する。「電子教育自体は非常に魅力のある取り組みで」あるにもかかわらず、「電子教育に切り替えることが容易ではない」ことが読みとれるだろう。

 そして海外からの視点。砂塚裕之氏「そろそろブラジルが本気を出すようです」の新iPadの価格はいくらに? Apple製品が世界一高額なブラジルに潜むポテンシャルでは、「ブラジルのiPhoneは、アメリカの2倍強の値段」であることを紹介。それも「『iPhone4S』に限った話ではなく、歴代のiPhoneシリーズもiPadも、さらに他のApple製品も同様」だという。理由はブラジルの税金の高さにあり、「さすがのブラジル政府もこの状況をよろしくないと思った」のか、「今年の1月にiPadを含むブラジル国内で生産されたタブレット端末への大幅な減税を発表」している。「この政策によって『30%程度販売価格が下がる見込み』」だという。

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