世界中の人々がハーバード大学とマサチューセッツ工科大学の授業を無料でオンライン受講できるedXが、この秋に開講する。
米ハーバード大学と米マサチューセッツ工科大学(MIT)は5月2日(現地時間)、非営利のオンライン教育システム「edX」で提携したと発表した。両校は3000万ドルずつ出資し、オープンソースのオンライン教育プラットフォームを運営する。
edXは、両校の講義の動画を一般に向けて無料で提供するほか、wikiベースの教育ツールやオンラインラボ、オンライン受講者のためのコミュニティーなどを備える。両校は、他の大学も講義の動画を提供してくれることを期待しているという。edXはオープンソースのため、他大学や組織が流用することも可能だ。
ハーバード大学とMITは、edXで学生の学習方法やオンライン教育ツールの効果を研究する。研究成果はオンライン教育だけでなく、大学でのリアルな授業にも反映されるという。edXのようなオンラインサービスはリアルベースの教育に取って代わるものではなく、補強するものだとしている。
両校は既に幾つかの通信教育システムを運営しているが、edXはそれらとは独立したサービスになる。edXの授業は無料で受けられ、受講者は手続きを取れば有料の修了証明書を取得することもできる。ただし、そうした証明書はハーバード大学およびMITのものではなく、両校の単位を取ることもできない。
オンラインで提供する最初の授業のラインアップは初夏に発表され、秋にスタートする見込みだ。入学審査などはなく、インターネット接続環境とPCさえあれば、基本的に誰でも受講できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.