ドイツの自治体、ワームに感染した170台のPCを廃棄処分 駆除より安上がり?

Confickerに感染したPCからワームを駆除するためには13万ユーロの経費がかかるとの試算。これはPC 1台当たりに換算すると約1000ドルに相当する。

» 2013年05月02日 07時41分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 ドイツの自治体で市のコンピュータにConfickerワームの感染が広がり、市は駆除をあきらめて170台のPCを廃棄することを決めたという。米セキュリティ機関SANS Internet Storm Centerが5月1日のブログで伝えた。

 それによると、ドイツのシュヴェリーン市では、Confickerに感染したPCからワームを駆除するためには13万ユーロの経費がかかると試算。古いPCを入れ替えるための経費15万ユーロが既に予算に計上されていたことから、170台の廃棄を決めたという。

 シュヴェリーン市が見積もったワームの駆除経費13万ユーロは、PC1台当たりに換算すると約1000ドルに相当するとSANSは指摘する。ただしこの中に、職員が仕事をできなくなったことによって生じた生産性喪失に伴う損失も含まれているかどうかは不明だという。

 SANSの専門家がGoogleで検索したところ、マルウェアの駆除費用は家庭用のPCの場合で1台当たり79〜299ドルというのがおおよその相場だったという。

 ただし、中堅企業や大企業のウイルス駆除にかかる経費はこの限りではなく、現代のマルウェアを完全に駆除することが可能なのか、それとも最初から再インストールをやり直すべきなのかという論議もあるとSANSは指摘している。

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