日本HP、クラウド対応を強化した運用自動化製品群を発表

運用管理分野に力を注いできたHPが、ますます異種混在化する企業のハイブリッドクラウド環境に対応すべく、運用自動化製品群を強化した。

» 2013年07月10日 10時00分 公開
[浅井英二,ITmedia]

 日本ヒューレット・パッカードは7月9日、ハイブリッドクラウド環境への対応を強化した運用自動化ソリューションの製品群を発表した。運用管理分野は、HPソフトウェア事業の中核をなすもの。同社でソフトウェア事業を統括する中川いち朗常務執行役員は、「HPは運用自動化のリーダー。国内でも主要なクラウド事業者に採用されている」と話す。

 今回バージョンアップされたのは、サーバ管理を自動化する「HP Server Automation 10」、ITプロセスを自動化する「HP Operations Orchestration 10」、ハイブリッドクラウドを管理する「HP Cloud Service Automation 3.2」の3製品。ハードウェアリソースのレイヤーからプロセス、そしてサービスと、管理対象のレイヤーがそれぞれ異なるが、互いに連携しながら、煩雑なITの運用を自動化してくれる。

 来日したソフトウェア部門のCTO、ジェローム・ラバット氏は、「モバイル、ソーシャル、ビッグデータ、そしてクラウドと新しいスタイルのITが登場しているが、それは新しいビジネスを生み出す機会でもある。今、企業ITにはアジリティが求められている」と話す。

 今回、ワークフローでデータセンターのタスクとプロセスを自動化するOperations Orchestrationが、そのテンプレート数を4000から5000以上に大幅拡充し、Amazon EC2やOpenStackなどのパブリッククラウドリソースや、vCloud Director、Hyper-V、KVMなどのサーバ仮想化ソフトウェアに対するテンプレートを用意したほか、Cloud Service Automationでは同社の資産管理ツールと連携、ハイブリッドクラウド環境における課金機能を追加した。

 また、これらの製品群では、OSインスタンス単位にライセンス体系も見直し、初期導入時の負担に配慮した。価格は、HP Server Automation 10が24万450円から、HP Operations Orchestration 10が6万7200円から、HP Cloud Service Automation 3.2は10OSインスタンスで40万3200円からとなっている。

 なお、Server Automation 10では、より導入が簡単な仮想アプライアンス製品「HP Server Automation 10 Virtual Appliance」も用意する。

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