ハードウェアを刷新した「Dell SonicWALL NSAシリーズ」を発表した。高速ネットワークへの対応やスループットの向上を実現している。
デルは8月30日、中規模オフィス向けセキュリティアプライアンス「Dell SonicWALL NSAシリーズ」の新モデルを発表した。ハードウェアプラットフォームを5年ぶりにリニューアルし、高速ネットワークへの対応やスループットの向上を図っている。
新モデルではプロセッサに4コアのGavium OCTEON MIPS64を採用し、前世代から採用している独自のパケット解析技術「RFDPI」との組み合わせで、パフォーマンスを前世代よりも約2倍前後に高めた。ラインアップは4製品で、最上位のNSA 6600は1000Base-TとSFPを8ポートずつ、SFP+を4ポート搭載する。下位の3製品で1000Base-Tを12ポート搭載してリンクアグリゲーションが可能になったほか、トラフィック環境に応じて4製品をラインアップする。最上位のSFP+も2ポートを備える。
セキュリティ機能では同社の脅威解析センター「Dell Treat Center」と連携し、最新の脅威対策情報を随時アプライアンスに反映させることで、防御レベルを維持できるようにしている。次世代ファイアウォールのアプリケーション制御機能では正規表現が使えるようになり、管理者が社内で利用されるアプリケーションの制御や管理をきめ細かく行えるようになった。9月以降のファームウェア更新によってIPv6にも対応する。
SonicWALLブランドの製品販売は、Dellが2012年に買収するまでのパートナーよる間接販売とデルの直販で行われているが、11月以降に新パートナー制度の「PartnerDirect プログラム」経由でも提供されるという。
同日の製品発表会ではDell Software バイスプレジデント兼グローバルマーケティング責任者のジョアン・モレッティ氏が、同社のセキュリティ事業戦略についても説明した。Dellは2011年以降、SonicWALLや資産管理のKACE、マネージドセキュリティサービスのSecure Works、暗号化のCredant、ID管理などのQuest Softwareなどを相次いで買収している。モレッティ氏は、各社のポートフォリオを連携、統合させ、「企業内の全てのデータやデバイス、ユーザーを包括的に保護する『Connected Security』を提供していく」と述べた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.