最新版ソフトの「Backup Exec 2012」を搭載した新アプライアンス「Symantec Backup Exec 3600」を発売する。
シマンテックは9月4日、同社初の中堅・中小企業向けバックアップアプライアンス製品となる「Symantec Backup Exec 3600」を発表した。バックアップソフトの最新版「Symantec Backup Exec 2012」を搭載しており、10月1日に発売する。価格は198万3200円(最小構成、他社製品から変更の場合)からとなる。
新製品は物理マシンやVMwareなど仮想マシンの環境を一元的にバックアップできる点が特徴という。特に仮想化環境向けには、新たに作成された仮想マシンを追跡してバックアップ対象へ自動的に追加する「ダイナミックインクルージョン機能」や、仮想マシンのデータの重複を排除して変更された差分だけをバックアップ「v-Ray機能」などを搭載している。
記者会見したプロダクトマーケティングマネージャーの長島理恵氏は、「バックアップ環境の構築ではサイジングにおける要件定義から仮想環境への対応なども含めて難しい点が多く、専任者のいない中堅・中小企業では取り組みも難しい。そこで必要な要素をオールインワンソリューションとして提供する」とコンセプトを紹介した。
同氏によれば、新製品はホストの物理サーバが3〜5台程度、仮想マシンが30〜50台程度のオフィス環境に適しているという。ハードウェアでは80GバイトのSSD2台と、2テラバイトのHDD4台を搭載し、総容量は8.5テラバイト。テープバックシステムとの連携ポートも備える。ソフトウェアでは Backup Exec 2012のほか、Microsoftのサーバ製品やOracle、IBM製品とのエージェントもプリインストールされている。
販売戦略についてコマーシャル営業統括本部 常務執行役員の関屋剛氏は、「ミッドレンジのバックアップアプライアンス市場で早期にシェア10%を確保したい」とコメント。パートナー向けに、Backup Execでのデータの重複排除効果を体験できるシミュレーションツールを無償提供するほか、検証機や技術資料の提供、個別勉強会の開催などを行っていく。
代表取締役社長の河村浩明氏は、「バックアップ環境の構築はサイジングやデータ量、仮想環境への対応など難しい点が多く、専任者のいない中堅・中小企業では取り組みも難しい。アプライアンスとクラウドを活用して迅速な導入と運用のスタートを実現するソリューション提供に注力しており、新製品はその第一弾になる」と語った。
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