スマートデバイスから自宅のファイルに簡単アクセス、富士通研究所が新技術

富士通研究所は、自宅PCに保存されたファイルにスマートフォンやタブレット端末から1タップ操作でアクセスできる技術を開発した。

» 2013年12月11日 18時34分 公開
[ITmedia]

 富士通研究所は12月11日、スマートデバイスから自宅のファイルへどこからでもアクセスできるようにするための新技術を開発したと発表した。

 開発された技術は、あらかじめ実行可能なアプリケーションの種類や端末の状態を管理し、ユーザーがスマートデバイスで選択したファイルの閲覧や編集を可能にするもの。自宅のPC用に遠隔ファイルアクセスサービスとして開発された。あらかじめ自宅のPCにインストールされた同サービスのエージェントアプリケーションがPCの状態(電源オン・スリープ)や実行(閲覧・編集)可能なアプリケーションの種類などを管理し、目的のファイルをどの端末で実行するのが適切であるかを判断して、処理手順を決定する。

遠隔ファイルアクセス技術の概要

 同サービスは自宅の各端末に対して必要な手順を実行させる制御コマンドを順次発行し、エージェントアプリケーションがアクセス処理を自動実行する。これにより、スマートデバイスから目的のファイルにアクセスできるようになる。デバイスがスリープ状態の場合には自動的に起動する。リモート接続には、富士通研究所が開発したリモート端末の画面を高速に転送する技術を活用している。

 この技術を用いることで、外出先などからスマートデバイスを用いて自宅のファイルへ快適にアクセスできる。例えば、友人や離れたところに住む家族に自宅のストレージに保存してあるプライベートな写真や動画を見せたり、自宅のPCで編集・保存しておいたExcel、Wordなどで作成したファイルをスマートデバイスで読み出して閲覧したり、その場で編集したりできる。

 また将来的には、家庭内でも監視カメラのセキュリティログなど様々なセンサログデータが大量に蓄積されることが想定され、それらのデータに外からアクセス可能になることで、家庭の見守りサービスなどへの活用が考えられるという。

 富士通研究所では同技術を2014年度中に実用化し、PC、スマートフォン、タブレットなどへの搭載を目指している。

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