孫正義氏、「SprintによるT-Mobile買収は米国に真の競争をもたらす」と主張

ソフトバンクの社長でSprintの会長でもある孫正義氏が米国の報道番組に出演し、SprintによるT-Mobileが実現すれば、2社寡占状態である米国の通信市場に健全な競争をもたらすことができると語った。

» 2014年03月12日 09時51分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 (SprintとT-Mobileという)小さな会社1社ずつでは巨大な2社(AT&TとVerizon)と戦えないが、一緒になれば競合が可能だ──。ソフトバンクの孫正義社長は3月11日(現地時間)、米国の報道番組チャーリー・ローズショーに出演し、そう語った。同氏は昨年買収したSprintの会長でもある。

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 孫氏は同日、ワシントンの商工会議所での昼食会に出席し、米国により高速なインターネット接続を提供したいとアピールした。

 ローズ氏によるインタビューでは、SprintがT-Mobileの買収を交渉中であることを認めた。「ここで(買収についての)具体的な話をするつもりはない」としながらも、「もし可能であれば(T-Mobileを)買収したい」と語った。

 孫氏は、現在の米国の通信市場ではAT&TとVerizonの2社の寡占状態であり、健全な競争が行われていないと主張。SrpintがT-Mobileが合わさって2社に対抗できる規模になれば、大規模な値引き合戦、技術革新が可能になると語った。収益は二の次で市場シェアの獲得が最優先なのかというローズ氏の質問に「その通りだ。私はナンバーワンになりたいんだ」と答えた。

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