ソニー・ピクチャーズが、上映館爆破予告を受けて中止を発表した「The Interview」のクリスマス上映を、一部の映画館で行う。VODでの提供も検討中という。
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPE)は12月23日(現地時間)、18日に“お蔵入り”を発表した北朝鮮風刺映画「The Interview」を、米国の一部の映画館でクリスマス(25日)から上映することを明らかにした。同社のマイケル・リントンCEOの声明を米メディア各社が報じた。
SPEの18日の発表については、バラク・オバマ米大統領が19日、上映中止は悪質な攻撃に屈することになると批判した。
リントンCEOは「われわれはThe Interviewの上映を決して諦めなかった。クリスマスに幾つかの映画館で上映できることを非常にうれしく思う」と語った。
北朝鮮の最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の暗殺計画を題材としたこの映画は、当初はSPEのクリスマス映画の1つとして全米で大規模に上映される予定だった。だが、11月末のSPEへの大規模サイバー攻撃に続く同映画上映館への爆破予告を受け、SPEは17日にクリスマスの封切りを、18日にはVODを含むあらゆる方法での提供の中止を発表した。The New York Timesによると、クリスマスから同映画を上映する映画館は200〜300館に留まるという。
本稿執筆現在、オハイオ州の映画館などが前売り券を販売している。
リントンCEOは、より多くのプラットフォームと劇場で同映画を安全に提供するための努力を続けているとも語っており、The Hollywood Reporterによると、ビデオオンデマンド(VOD)での提供を検討しているという。
SPEはThe Interview関連のFacebookやTwitter、公式トレーラーをすべて閉鎖していたが、本稿執筆現在、公式Twitterは復活している(ツイートはまだない)。
同映画の監督・主演のセス・ローゲンは自身のTwitterで、「自由の勝利だ!」とツイートした。
米連邦政府はSPEの発表を受け、オバマ大統領がこの決断を称賛するという声明を発表した。
SPEへの大規模サイバー攻撃をめぐっては、米連邦政府が北朝鮮が関与していると断定し、オバマ大統領は対抗措置を取ると発表している。
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