ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント(SPE)は、12月25日(現地時間)に公開する予定だった映画「The Interview」を今後どのような形でもリリースする計画はない──。米Varietyが17日、SPEの広報担当者からのコメントに基づいてこう報じた。
Varietyによると、同社の広報担当者は17日、「ソニー・ピクチャーズは今後、この映画のリリースを計画していない」と語ったという。
SPEの公式サイトからは、既に「The Interview」に関するコンテンツは完全に消えている(YouTubeの公式チャンネルはまだある)。
この映画は、北朝鮮の最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の暗殺計画を題材としたパロディで、全米の主要映画館で12月25日に公開される予定だった。だが、「Guardians of Peace」(GOP)を名乗る集団が16日、映画を公開すれば上映館を爆破するという警告をネット上で流したことから、主要映画館が上映をとりやめ、これを受けてSPEも公開中止を決めた。
Varietyによると、SPEはビデオオンデマンド(VOD)での提供を検討していたが、最終的にVOD、DVD、Blue-rayなどでの販売も断念したという。
SPEは11月末にGOPから大規模なサイバー攻撃を受け、未公開映画や従業員のメールを含む大量の極秘情報が流出した。GOPは16日の警告で、25日に映画を上映すればクリスマスプレゼントとしてさらなる極秘情報をネット上にさらすとしていた。
米主要メディアは、この攻撃は北朝鮮政府の命令で実行されたと米当局が断定したと伝えたが、内部関係者の関与が疑われるとの見方もある(詳細記事はこちら)。
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