テロ予告を受けていったん公開中止が発表された北朝鮮風刺の映画「The Interview」が、12月25日に全米の映画館で公開されることになった。
メディア各社の報道によると、ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント(SPE)は12月23日、北朝鮮を題材にしたコメディ映画「The Interview」を25日に全米の映画館で公開すると発表した。
同社のマイケル・リントン最高経営責任者(CEO)はメディア各社に寄せた声明で、「われわれは決してThe Interviewの公開をあきらめたわけではない。クリスマスの日に多数の劇場でこの映画を公開する。同時にこの映画をできるだけ多くの観客に見てもらえるよう、プラットフォームと劇場の安全対策に引き続き力を入れる」と表明した。
この発表を受けて米国内の多数の映画館がThe Interviewを25日に上映すると表明。Hollywood Reporterによると、SPEはビデオオンデマンド(VOD)でも配信すると映画館に説明しているという。
ホワイトハウスの報道官は、「大統領はソニーの決定を評価している。われわれは言論の自由と芸術的表現の権利を信じる国家であり、ソニーと映画館の決定によって人々は自らの選択ができるようになった」との談話を発表。主演俳優のジェームズ・フランコとセス・ローゲンもTwitterに歓迎のコメントを投稿した。
The Interviewを巡っては、劇場公開を控えて映画館に対するテロ予告がインターネットに掲載されたために、各地の映画館が相次いで公開中止を発表。これを受けてソニー・ピクチャーズもいったんは公開を中止すると表明した。これに対してオバマ大統領は定例記者会見でこの問題に言及し、公開中止の判断は誤りだったとして同社を批判していた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.