スピード経営時代に効く、「アプリ・サービス開発」の新潮流
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» 2015年11月30日 08時30分 公開

スピード経営時代のアプリ開発、失敗を防ぐ“3つのポイント”(2/2 ページ)

[富樫純一,ITmedia]
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改善はシステム面、体制面の見直しから

Photo ジェナ 代表取締役の手塚康夫氏

 「コモディティ化されたサーバ機能は、MBaaSやMADPなど汎用的なサービスプラットフォームを導入して、それに任せてしまうのです。これによりサーバ側は、業務に本当に必要な最小限の機能だけを作ればよくなり、開発の負担は大幅に軽減されます。そして、自社の得意分野で強みを発揮するのに重要な“ユーザーインタフェース(UI)”や“ユーザーエクスペリエンス(UX)”などアプリのフロント部分の開発に注力できるようになります。そのUI/UXも、例えばワンソースでマルチデバイスに対応するプラットフォームを導入すれば、より開発を効率化できます」

 こうした開発プラットフォームの導入とともに、手塚氏が重視しているのが、アプリ/サービスの開発を担当するIT部門、アプリ/サービスを利用する業務部門双方の“マインドチェンジ”である。

 「アプリやサービスを新たに導入しようとするとき、最初に描いたシナリオ通りにうまくいくことはほとんどありません。“当たり前のように失敗が起こるのが、この世界”と思った方がいいくらいです。だから、スピードが求められるビジネス向けのサービス開発では、早めに失敗を経験し、その改善もスピード感を持って行うという『フェイルファースト』のマインドに変え、試行錯誤を繰り返しながら改善していくほうがうまくいく確率が高いように思います」

 さらに、失敗したときのリスクを最小限にとどめるために、最初からいろいろと要件を固めて大規模な投資を行うようなやり方は避けた方がいいと話す。

 「最初から大規模投資を行うと、失敗したときの痛手も大きくなります。こうした事態を回避するためには、ビジネスの一部から小規模で導入を始める『スモールスタート』も欠かせません。小さく始めてアプリ/サービスを少しずつ育てていくわけです」

開発を委託するベンダー選びのポイントは

 アプリ/サービス開発のPDCAをスピード感を持って回していくためには、開発を委託するベンダーの選び方も重要になる。手塚氏は、次の3つがベンダー選びのポイントになるという。

 まずは、ビジネス課題に対して一緒になって解決策を考え、さまざまな提案をしてくれるベンダーであること。アプリ/サービスに失敗があったときに、「言われたままに開発したので、うちに責任はない」という態度を取るベンダーでは困ってしまうからだ。

 2つ目は、UI/UX開発を得意としていること。コードは書けるのに、“モバイルならでは”の作法を反映させたUI/UXの設計ができないベンダーは少なくないと手塚氏。要件に見合った機能を備えていても、使いづらいアプリ/サービスになってしまっては元も子もない。

 そして3つ目は、豊富な開発経験値を持っていること。多くの導入実績があればあるほど、ノウハウや知見が蓄積されており、ベストプラクティスも分かっているからだ。


 人工知能、ロボット、ドローン、ビッグデータ、IoTなど、ビジネスの世界には次々と新たなトレンドが登場している。こうしたトレンドをいかに効果的な形で事業に取り入れ、サービスの価値を高めていくかが重視される中、それを具体的な形にするアプリの開発体制も今、見直しの時期にさしかかっている。

 MBaaSやMADPなどのアプリ開発基盤を積極的に活用すること、IT部門と業務部門双方がマインドチェンジをすること、間違いのないベンダーを選ぶこと――。スピード経営時代、アプリ開発を迅速かつ効率的に行うためにも、まず、この3つのポイントに目を向けてみてはいかがだろうか。

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