2016年には「Oculus Rift」をはじめとするさまざまなVR HMDが発売されそうだが、そうしたHMDを快適に使える高機能PCの2016年の普及率はPC全体の1%にも満たないと、BloombergがNVIDIAやGartnerの予測に基いて報じた。
2016年にVR(仮想現実) HMD(ヘッドマウントディスプレイ)を快適に使える人はごくわずか──。米Bloombergは12月30日(現地時間)、米NVIDIAや米Gartnerの予測に基いてVRの普及についての記事を掲載した。
2015年に「Gear VR」を発売した韓国Samsung Electronicsに続き、2016年には米Facebook傘下のOculus VR(Oculus Rift)や台湾HTC(HTC Vive)、ソニー(PlayStation VR)などがVR HMDを発売する見込みだ。
間もなく予約開始とみられるOculus VRのOculus Riftの販売価格はまだ発表されていないが、開発者版は350ドル(約4万円)で、製品版はこれより高くなることは確かだ。それでもHMD自体は手の届かない価格ではないが、問題はHMDと接続するPCのスペックだ(Oculus VRが発表した推奨最低要件はこちら)。
NVIDIAは2015年11月、VR関連開発者向けのカンファレンス「VR Base Camp」において、VRをレイテンシや解像度などの問題なく楽しむためのGPUを含むシステムの条件を説明し、これらの条件をクリアするPCは2016年の段階では1300万台、2020年でようやく1億台普及すると予測した。
Bloombergは、Gartnerによる2016年の世界における使用されるPC予測台数である14億3000万台という数値を引き合いに、2016年のVR対応PCはPC総数の1%にも満たないと説明する。
これについてはOculus VRの共同創業者、パルマー・ラッキー氏も認めており、12月22日には「前にも言ったけど、VRはみんなの手に届くようになる前にみんなが欲しがるものになる」とツイートしている。
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