複数の3Dカメラで撮影した人物の3Dモデルをリアルタイムで転送することで、遠隔地にいる人同士があたかも同室にいるようにして会話できるHoloLens応用技術「holoportation」をMicrosoft Researchが発表した。
米Microsoftの研究部門、Microsoft Researchは3月25日(現地時間)、同社の複合現実ヘッドマウントディスプレイ(MR HMD)「HoloLens」と3Dキャプチャ技術採用のコミュニケーションシステム「holoportation」を発表した。
デモ動画(記事末に転載)では、遠隔地にいる人の仮想3D映像があたかも同じ部屋にいるように動きまわり、話す様子が紹介されている。
holoportationは、「リアルタイムで実現する仮想3Dテレポーテーション」。独自開発の3D撮影が可能な複数のカメラで撮影した人物の画像を高品質な3Dモデルにして圧縮し、リアルタイムで転送する。HoloLensを装着すれば、リアルタイムで3Dモデルとコミュニケートできるという。
このプロジェクトを率いるシャラム・イザディ氏は、この技術は遠く離れた家族とのコミュニケーションに役立つと説明し、別室にいる自分の娘の3Dモデルと会話してみせた。
こうしたコミュニケーションはそのまま保存し、HoloLensで再生できる。映像は縮小表示もできるので、例えばデスクの上で再生することも可能。まるで「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」でレイア姫がR2-D2に託したホログラムメッセージのようだ。
holoportationはまだ実験段階で、実用化するかどうかは不明だ。イザディ氏のチーム「Interactive 3D Technologies(I3D)」ではこれまで、3Dモデルを手でつかむ「Holodesk」や人や物体をスキャンし、リアルタイムで3Dレンダリングする機能「Kinect Fusion」などを発表している。
HoloLensの開発者版の価格は3000ドル(約34万円)で、まず米国とカナダで3月30日から出荷の予定だ。
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