KDDIが企業のIoTサービス活用をサポートする法人向け新サービスを開始。アジャイル開発で小規模から始められるのが特徴だ。
KDDIは10月26日、IoT(Internet of Things)を活用したシステムやアプリケーションの開発運用、評価などをトータルでサポートする法人向けサービス「KDDI IoT クラウド Creator」を12月以降に提供すると発表した。
アプリケーション開発やIoT機器との通信ゲートウェイ、データ基盤の管理コンソールなど、IoTに特化したサービスをトータルで提供。開発から評価、改善を短期間で繰り返すアジャイル開発手法をKDDIの少人数チームで展開し、「IoTで実現したいアイデアを持っていても、効果や実現方法が分からない」「アイデアをスモールスタートで実現してみたい」といった事業部門のニーズに応える。アジャイルの1サイクルは2週間程度という。
利用例は自動車、建築、家電、社会インフラ、エネルギー、小売、農業、医療、教育など幅広い業種を想定。ただし、小規模から徐々に開発を広げていく手法のため、最初からパッケージ化されたサービスを求められる入札形式のようなものには向かない。
開発は数名程度のチームを想定。IoTに特化したKDDIの開発基盤を利用することで、効率的な開発が可能。価格は稼働する人数によって変動するとしながらも、小規模なら数百万円程度という。
同社はM2M(Machine to Machine)通信モジュールに関するビジネスを2001年から15年に渡って提供しているが、これらの実績の上でIoTビジネスを更に発展させていくのが狙い。2016年4月には、2000種類に及ぶセンサーなどを活用したIoTサービスをパッケージ化して安価に提供する「KDDI IoTクラウド Standard」を展開しているが、顧客に合わせたカスタマイズに関して足りないところが感じられたという。
19日にソラコムと共同で発表したIoT向け回線サービス「KDDI IoTコネクト Air」とKDDI IoT クラウド Creatorを組み合わせることで、IoTのシステム開発からネットワークまでを網羅する。
KDDI 執行役員ソリューション事業本部ビジネスIoT推進本部の森敬一本部長は「IoTはまだまだ新しい技術で、顧客自身も気付きが必要。具体的に何を生み出すのかを、KDDIが一緒になって考えていきたい」としている。
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