セキュリティの専任者や技術の採用率は海外平均に比べて低い結果になった。
PwC Japanグループの3社(PwC コンサルティング、PwC サイバーサービス、PwC あらた)は11月18日、「グローバル情報セキュリティ調査 2017」を発表した。
それによると、まずセキュリティ専任者を雇用している企業の割合は、海外が平均48%、日本は同31%だった。外注もしくは予定なしは海外が39%、日本が56%。雇用を最優先事項とする企業はともに13%に上った。
セキュリティ技術の採用状況は、マネージドセキュリティサービスで海外が68%、日本が38%、生体などを利用する高度な認証では海外が63%、日本が44%、脅威対応のためのビーグデータ活用は海外が60%、日本が35%となっている。
また実施している対策テーマについて、日本は個人情報の取り扱いなどのプライバシー保護や、情報セキュリティポリシーなどセキュリティ全般の規定類の整備に注力する一方、海外では情報セキュリティ最高責任者の設置や人材育成、セキュリティ技術の採用に力点を置いているといった違いも浮き彫りになった。
3社は日本企業に対して、インシデントを想定した長期的なセキュリティ強化の計画を立案し、関連部署間でのリソースの転用やセキュリティ人材の育成、技術の活用などが有効な施策になると解説している。
調査は4月から6月にかけて133カ国で実施し、企業の経営責任者や取締役、IT関連役員など約1万人が回答。日本の回答者は205人。
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