名称刷新、「Microsoft Inspire」でパートナー戦略はどう変わる?Microsoft Focus(2/2 ページ)

» 2017年03月25日 08時00分 公開
[大河原克行ITmedia]
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国内イベント名はどうなる?

 ところで、日本で開催されているパートナー向けカンファレンスの名称は、どうなるのだろうか。

 これまで日本では、「Microsoft Japan Partner Conference(JPC)」とし、WPCに準拠した名称を採用。WPCの内容を基に、日本のパートナー向けのイベントとして開催していた。2016年は「WPC 2016」の開催から約1カ月半後の8月30日に開催された。

Photo JPC 2016の様子

 2017年も同じ時期に開催されることになりそうだが、現時点ではまだ新名称は明らかになっておらず、米国同様に「Microsoft Inspire」となるかどうかは未定だ。

 日本マイクロソフトが開催するイベントは、米本社主催のグローバルイベントに合わせた形でそれぞれ開催されているが、実は、名称に関してはあまりリンクしていない。

 例えば米国で開催されているIT技術者や開発者などを対象とした技術イベント「Microsoft Build」は、日本では「Microsoft de:code」として開催。経営層などのビジネスディシジョンメーカー(BDM)を対象にした「Microsoft Envision」は日本では「Microsoft Foresight」の名称で、エンジニアやアーキテクト、IT戦略に関わる人たちを対象にした「Microsoft Ignite」は日本では「Microsoft Tech Summit」の名称で開催している。

 日本で開催されるイベントの名称がグローバルイベントと異なるのは、商標の問題などを回避するためであり、日本マイクロソフトが決定している。Microsoft Inspireへの名称変更に合わせて、今後、日本におけるイベント名称が検討されることになるだろう。

 だが、仮にJPCがMicrosoft Inspireとなった場合、興味深い点が1つある。

 実は、「インスパイア」は、1991年から2000年まで日本マイクロソフト(当時はマイクロソフト)の代表取締役社長を務めた成毛眞氏が、同社退社後に設立した投資コンサルティング会社の名称でもある。現在は同氏は、書評サイト「HONZ」の代表としての活躍が目立つが、いまでもインスパイアには、取締役ファウンダーとして名を連ねている。

 Microsoftに縁がある人物だけに、「Microsoft Inspire」という名称は、聞く人が聞くと、まるで両社が合併したようにも聞こえてしまうというわけだ。

 果たして、日本での新たなパートナーカンファレンスの名称はどうなるのだろうか。気になるところだ。

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