事業所の拠点間接続などに柔軟に対応する技術として注目を集めている「SD-WAN(Software-Defined WAN:ソフトウェア定義WAN)」について、その特徴とメリットを解説します。
カップめんを待つ間に、電車の待ち時間に、歯磨きしている間に“いまさら聞けない”ITトレンドが分かっちゃう! いまさら聞けないITの最新トレンドやビジネス戦略を、体系的に整理して分かりやすく解説する連載です。「この用語、案外、分かっているようで分かっていないかも」「IT用語を現場の社員にもっと分かりやすく説明できるようになりたい」――。情シスの皆さんのこんな課題を解決します。
さらにはパブリッククラウドの利用拡大と相まって、企業が扱うデータ量は伸び続け、ネットワークのトラフィック(通信量)の需要予測を難しくしています。
この状況に対して、これまでの広域ネットワーク(WAN:Wide Area Network)は、専用回線、IP-VPN、インターネットVPN、4G/LTEといった帯域が限定され、サービス品質が固定的なネットワークを使ってきたため、変化への迅速で柔軟な対応ができないという課題を抱えていました。
この状況を変えようというのが、「SD-WAN(Software-Defined WAN)」です。SD-WANは、拠点間をつなぐWANをソフトウェアによって統合、一括管理し、仮想的なネットワークを実現することで、この課題に対応しようとしています。「WANをSDN化したソリューション」とも言え、次のようなメリットが期待できます。
ユーザー企業がSD-WANのソリューションを利用するには、Juniper NetworksやBroadcomなどのSD-WAN機能を持つ製品を利用することで独自に構築する方法と、ViptelaやVelocloud NetworksなどのSD-WAN機能を備えたクラウドサービスを利用する方法があります。
日本IBMで営業として大手電気・電子製造業の顧客を担当。1995年に日本IBMを退職し、次代のITビジネス開発と人材育成を支援するネットコマースを設立。代表取締役に就任し、現在に至る。詳しいプロフィールはこちら。最新テクノロジーやビジネスの動向をまとめたプレゼンテーションデータをロイヤルティーフリーで提供する「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」はこちら。
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