日立製作所がAIを活用してネットワークの速度低下やシステム障害の予兆を検知する「システム稼働リスク可視化ソリューション」の提供を開始。システム障害の予兆検知や障害発生時の問題切り分けなどを支援する。
日立製作所は2017年9月25日、ネットワーク上のデータの流れを監視し、AIの機械学習を用いた異常検知機能により、システムの潜在リスクを検出する「システム稼働リスク可視化ソリューション」の提供を開始した。さまざまなリスク要因からネットワークのスローダウンやシステム障害の予兆を検出して早期に警告することで、システム運用管理者の負担軽減やシステムの安定稼働を支援する。
システム稼働リスク可視化ソリューションは、通常時にネットワークを流れるデータを機械学習で学び、稼働中のシステムを流れるデータとリアルタイムに比較分析を行って、システムのスローダウンや機器のサイレント障害などの、潜在的なリスクを検知する。こうした問題は、システム運用管理者が目視などで検知するのは非常に困難だった。
検出したリスク要因は、自動的に推定して可視化でき、ネットワークのどの部分が普段と異なる状態になっているかを示せる。製造業などで多く利用されているシステム運用管理ソフトウェア「JP1」との連携も可能だ。
AIを活用するには、事前の学習が非常に重要だが、工場など常に一定のトラフィックがあるようなシステムであれば、1日程度の学習で監視をスタートできるという。もちろん日立が持つ保守ノウハウなどを元にしたデータも提供される。
「平常時とは異なる状態」が検出できるため、サイバー攻撃などによるネットワーク障害の可能性もアラートできる。
価格は117万円から(監視対象を、同一ネットワーク上の端末50台とした最小構成の価格。サーバ、OS、構築費用等は別途必要)、ソフトウェアライセンスを購入し、オンプレミスのサーバにインストールして使用する。
なお、このシステム稼働リスク可視化ソリューションは、日立が11月1日〜2日に東京国際フォーラムで開催する「Hitachi Social Innovation Forum 2017 TOKYO」で展示を行う予定だ。
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