Tizi感染アプリは、古いバージョンのAndroidやチップセットなどの脆弱性を突いて、管理者権限を獲得していた。
人気SNSアプリから、情報を盗み出すバックドア型マルウェアが、数年前からGoogleの公式アプリストア「Google Play」で配信されていたことが分かり、GoogleがAndroidデバイスから削除する措置を講じたことを明らかにした。
Googleの11月27日のブログによると、このマルウェア「Tizi」は、アフリカのケニアを中心とする複数の国で、標的型攻撃に使われていた。古い脆弱性を突いて管理者権限を取得するアプリが2017年9月に発見され、詳しく調べた結果、複数のアプリにTiziが仕込まれていたことが判明。古いものでは2015年10月から存在していたという。
Tiziの作者はWebサイトやソーシャルメディアを通じて、Google PlayやサードパーティーのWebサイトから、ユーザーに感染アプリをインストールさせていたことも分かった。
管理者権限の獲得には、古いバージョンのAndroidやチップセットなどの脆弱性が利用されていた。脆弱性は全て、2016年4月までにリリースされたセキュリティパッチで修正済み。ただし、悪用された脆弱性が全て修正されている場合でも、高いレベルのパーミッションを通じて、SMSメッセージや通話を不正に操作されるなどの恐れはあるとしている。
Tiziは約1300台のデバイスで感染が確認されたといい、Googleではアプリの安全性をチェックする「Google Playプロテクト」を使って、影響を受けたデバイスでTizi感染アプリを無効化し、ユーザーに通知した。開発者のPlayアカウントは停止された。
Googleでは、Tiziのような有害アプリがデバイスに感染するリスクを低減するため、Androidユーザーに対して以下のような対策を促している。
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