第23回 「CBB」から「SAC」へ Windows 10のモデル名が変わった理由変わるWindows、変わる情シス(2/2 ページ)

» 2017年12月06日 08時00分 公開
[山本築ITmedia]
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なぜマイクロソフトは名前を変えたのか?

 機能は何も変わらないのに、「なぜ名称だけ変えたのか」と疑問に思う人もいるかと思います。その目的はOffice 365との統合にあります。Office 365についても、更新チャネルの名前を2017年9月から変更し、機能更新をWindows 10と同じく、3月と9月の年2回で行うようになりました。そのために名称を変えたというわけです。

photo 今回、Windows 10とOffice 365でサービス提供モデルの名前を統一しました

 サポート期間もWindowsと合わせ、最初の半期チャネルのリリース日から18カ月となっています。名前と仕組みを統一することで、よりシンプルな構成になると同時に、Windows 10とOffice 365を組み合わせた「Microsoft 365」の展開を見越して行ったものと考えられます。

 半年に一度のアップデートに加え、今まで、セキュリティパッチを中心に毎月配信されていた更新プログラムは「Quality Update(QU=品質更新プログラム)」として継続していきます。

 つまり、Semi-Annual Channel Targeted(SACT)に4カ月分のQUが当たった状態がSemi-Annual Channel(SAC)となるのです。これまで連載でお話ししてきた通り、SACが提供された段階でOS展開を始めるのではなく、SACTが出てきた段階で、検証用にIT部門などで展開する方法がおすすめです。

photo Windows 10では2種類の更新プログラムを提供します。毎月提供するのはQuality Update(品質更新プログラム)、そして、OSのアップデートとともに半年に1度リリースされる機能更新はFeature Update(機能更新プログラム)となります

 名称や仕組みがコロコロ変わり、混乱している方もいらっしゃるかもしれません。マイクロソフトも試行錯誤を重ね、より分かりやすく、そしてお客さまが運用しやすい形を目指して、開発者とともに尽力していきます。ご意見があれば、ぜひ私たちまでお寄せください。

 新名称にもある通り、昨今のサイバー攻撃やトレンドの変化に合わせて、今後は1年に2回のペースで機能拡張を行っていきます。次回はWindows Defenderのアンチウイルスソフトについてお話しする予定です。お楽しみに!

著者プロフィール:山本築

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 日本マイクロソフト クラウド&ソリューション事業本部 モダンワークプレイス統括本部 セキュリティ技術営業部

 日本企業に対して、Microsoftのセキュリティ製品をどう活用すれば、ビジネスに役立つかということを提案している。プライベートイベント「FEST 2015」「Tech Summit 2016」「de:code 2017」では、Windows 10のテーマで登壇。入社3年目にして大きな異動を経験し、奮闘の日々。

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