法人向けVAIOが早くもリフレッシュ、第8世代Core+TruePerfomanceで高い性能を獲得

VAIOが法人向けモデル「VAIO Proシリーズ」のうち、11.6型の「PF」と13.3型の「PG」にIntelの第8世代Coreプロセッサを追加した。

» 2018年01月18日 09時00分 公開
[田中宏昌ITmedia]

4コアになった第8世代Coreと独自チューニングで高速化を実現

 VAIOは2018年1月18日、法人向けノートPCの13.3型スタンダードモデル「VAIO Pro PG」と11.6型のモバイルモデル「VAIO Pro PF」の新モデルを発表、同日から受注を開始した。発売は1月26日の見込みで、同社直販の最小構成価格は両モデルとも15万6800円〜(税別)となっている。

photo Intelの第8世代Coreプロセッサの採用に伴い、新しくなった冷却機構

 新モデルの強化点は、CPUがIntelの第7世代Core(Kaby Lake)から第8世代Core(Kaby Lake Refresh)に刷新されたことだ。これにより、従来はCore i7でも2コア/4スレッド処理にとどまっていた性能が、Core i7/i5ともに4コア/8スレッド処理となって大幅に性能が引き上げられた。また、メインメモリーの動作クロックもPC3-14900(DDR3-1866)からPC3-17000(DDR3-2133)に高速化している。これらの強化に伴い、VAIOでは第7世代Core i7比で61%、第7世代Core i5比で76%の性能アップをうたっている。

 ちなみに、選択できる第8世代CoreプロセッサはCore i7-8550U(1.8GHz/最大4GHz)と、Core i5-8250U(1.6GHz/最大3.4GHz)だ。なお、従来の第7世代Coreプロセッサもしばらくは併売されるほか、VAIO Pro PBは、Intelの第6世代Core、VAIO Pro PHは第7世代Coreのままで変更は見送られている。

photo 右が新モデル、左が前モデルのヒートシンクおよびヒートパイプで、材料や形状の見直しが行われた

 さらにVAIOシリーズならではの特徴として、Intel Turbo Boost Technologyを長期間、継続的に動作する「VAIO TruePerfomance」と呼ぶ独自チューニングの導入が挙げられる。CPUで10%以上、GPUでも3〜5%の性能向上を実現し、仕事の生産性を高めることができるという。TruePerfomanceの切り替えは、「VAIOの設定」で「CPUとファン」を「パフォーマンス優先」にすることでオンになる。

photo 「VAIO TruePerfomance」の動作イメージ
VAIO TruePerformance CPUベンチマーク比較(VAIO提供)

 なお、TruePerfomanceは第8世代CoreのCPU選択時のみ適用され、性能アップと引き換えに電源回りと放熱用ヒートパイプの強化、放熱用フィンの材質変更を行った関係で重量が約10g増加したほか、バッテリー駆動時間がVAIO Pro PFで約30分〜1時間、VAIO Pro PGで約30分減った(従来モデル比、Jeita 2.0での比較)。

photo プレミアムモデル「ALL BLACK EDITION」

 さらに、法人向けのプレミアムモデルとして、両シリーズに「ALL BLACK EDITION」が用意される(型番はVAIO S11 ALL BLACK EDITIONがVJS1121シリーズ、VAIO S13 ALL BLACK EDITIONがVJS1321シリーズ)。名称は「黒」と「高性能」へのこだわりがテーマで、天板にあるVAIOロゴやオーナメントだけでなく、パッケージやクリーニングなどが黒に統一されるのが特徴だ。

 取り扱いはソニーマーケティングのみとなり、最小構成時の価格は両モデルとも20万4800円(税別)〜となる。

photo 11.6型スタンダードモデル「VAIO Pro PF」
photo 13.3型のスタンダードモデル「VAIO Pro PG」

 その他のスペックは前モデルを継承しており、SSDは第3世代ハイスピードプロSSD(MLC PCIe)と第3世代ハイスピードSSD(TLC PCIe)、SATA SSDの3つから選べ、容量もハイスピードプロSSDが1TB/512GB、ハイスピードSSDが256GB、SATA SSDが256GB/128GBから選択可能だ(Celeron搭載モデルはSATA SSDのみ選択可)。法人モデル専用として、暗号化機能付SSD(OPAL2.0準拠)のSSDも用意されている(容量は256GB/128GBのみ)。

 インタフェースも変わりなく、HDMIとアナログRGB出力、有線LAN、USB 3.0×3、ヘッドフォン、SDメモリーカードスロットを装備する。

 CTOメニューも同様で、日本語キーボードや英語キーボード、指紋認証ユニット(Windows Hello対応)やセキュリティチップ(TPM)の有無、下り最大450Mbps/上り最大50Mbpsに対応したSIMロックフリーLTEモデルも選べる。

photo インタフェースに変更はなく、PFとPGで共通化されている

 VAIO Pro PFのボディーカラーはブラックとシルバー、ブラウン、ホワイトでの展開となり、サイズは約283.4(幅)×195.5(奥行き)×15〜17.9(高さ)mm、重量は約850〜870g(Core i7-8550U/Core i5-8250U選択時、その他は約840〜860g)、バッテリー駆動時間は約14〜15時間(Core i7-8550U/Core i5-8250U選択時、その他は約14.5〜16時間)だ。

 一方のVAIO Pro PGのボディーカラーはブラックとシルバー、サイズは約320.4(幅)×216.6(奥行き)×15〜17.9(高さ)mm、重量は約1.07kg(Core i7-8550U/Core i5-8250U選択時、その他は約1.06kg)、バッテリー駆動時間は約11〜12時間(Core i7-8550U/Core i5-8250U選択時、その他は約11.5〜12.5時間)となっている。

 なお、個人向けの「VAIO S11」や「VAIO S11 ALL BLACK EDITION」、「VAIO S13」や「VAIO S13 ALL BLACK EDITION」の詳細は、こちらの記事を参照してほしい。

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