メディア王ルパート・マードック氏(86)に続き、著名投資家のジョージ・ソロス氏(87)もFacebookとGoogleの寡占的なコンテンツ配信企業としての行為を批判した。
著名投資家のジョージ・ソロス氏(87)は1月25日(現地時間)、スイスのダボスで開催の世界経済フォーラム(ダボス会議)での講演で、米Facebookと米Googleの独占的行動について警鐘を鳴らした。
これらの巨大ITプラットフォーム企業の行為は今や世界的問題だと同氏は主張する。「FacebookとGoogleはインターネット広告収益の過半を占めている。この寡占状態を維持するには、両社はネットワークを拡張し続け、ユーザーの注意を引きつづけなければならない。(中略)コンテンツ提供企業も両社の寡占状態に貢献している。もはや広告媒体としての両社を無視できないからだ。(中略)両社の並外れた収益性は、コンテンツについて責任を持たず、支払いもしないで済んでいる構造によるところが大きい」
「両社は情報を配信しているだけだと主張する。だが、ほぼ独占的な配信者であるという事実から、両社は公益事業者として、公平な競争、オープンで普遍的なアクセスを維持するようより厳しい規制を受けるべきだ」
FacebookとGoogleのコンテンツ配信については22日、“メディア王”のルパート・マードック氏も「FacebookやGoogleは自分たちには利益をもたらすが信頼できないアルゴリズムを通じて虚偽ニュースを拡散してきた」と非難し、「Facebookは、“信頼できるメディア”をランク付けしたいなら、メディアに対して料金を支払うべきだ」と主張した。
ソロス氏のスピーチ全文は公式サイトで読むことができる。
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