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» 2018年02月21日 07時00分 公開

半径300メートルのIT:あっという間に古くなる“ITの常識”に乗り遅れない方法 (2/2)

[宮田健,ITmedia]
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 Googleスプレッドシートをはじめ、最近のクラウドベースのアプリなら、ロックがかかることなく1つのファイルを共有できるので、部署単位で分割してメール送信をする必要はなく、コピペしてまとめる作業も必要なし。しかも、Googleスプレッドシートには、同じシート上で何人かが同時に作業すると、ほかの人が操作しているのも見えるという面白い機能があります。複数のメンバーが同時に同じワークシートを見たり書き込んだりする作業があるなら、クラウドベースのアプリは無駄なく作業ができて効率が上がるのです。

 ただ、この機能を使うときには、シートの共有範囲設定には気を付けてくださいね。

Photo あるスプレッドシートを同時に2つのユーザーから操作する。左ウィンドウのシートに数値を入力しようとすると、右ウィンドウの別ユーザーからもそれが分かる

 これを実際に試すと、「おっ、すごい!」と思うはず。ぜひ、皆さんもGoogleドキュメントのいずれかのアプリで、隣の人とこのような体験をしてみてください。そうすると、たぶん「今までやっていたことって何だったの?」と思うはずです。

 常識を疑うよりも「新しいことをやってみたほうが早い」というのはそういうことで、知っていることを「体験したことがあること」に変えてみることが、新たなトレンドに踏み込む第一歩になるはずです。

新常識の前でいらなくなりそうなライセンスはないですか?

Photo

 実は、Googleドキュメントを使い始めると同時に、私はOffice 365 Soloの契約を終了してしまいました。もはや個人レベルでは、重厚長大なOfficeアプリを使うよりも、Webブラウザでさっと開けるほうが便利なのです。もしかしたらこれは、多くの中小企業でも同じことがいえるのかもしれません。一部のExcelマクロをフル活用しているファイルを残す以外の用途は、こういったWebアプリに代替できるのではないでしょうか。

 2017年10月にOffice 2007の延長サポートが終了し、Office 2010も2020年10月に延長サポートが終了します。もちろん、これをOffice 365に移行することが正しいルートではあるものの、どこかのタイミングで別の選択をすることもアリだと思っています。その意味で、「仕事ならWindows」という常識も、用途によってはもしかしたらMacやChromebookという新常識にアップデートできるかもしれません。

 そのためにはまず、実際に体験してみること。そしてその便利さや面白さ、不便さも含めて知ることが重要です。それを「経営者」自らが行えば、理想の働き方に近づく最短距離になるはず。個人的にはまず、スプレッドシートやドキュメントを複数人でいじってみることをおすすめします。きっと不思議な体験を得られるはずですよ。

著者紹介:宮田健(みやた・たけし)

デジタルの作法 『デジタルの作法』

元@ITの編集者としてセキュリティ分野を担当。現在はフリーライターとして、ITやエンターテインメント情報を追いかけている。自分の生活を変える新しいデジタルガジェットを求め、趣味と仕事を公私混同しつつ日々試行錯誤中。

筆者より:

2015年2月10日に本連載をまとめた書籍『デジタルの作法〜1億総スマホ時代のセキュリティ講座』が発売されました。

これまでの記事をスマートフォン、セキュリティ、ソーシャルメディア、クラウド&PCの4章に再構成し、新たに書き下ろしも追加しています。セキュリティに詳しくない“普通の方々”へ届くことを目的とした連載ですので、書籍の形になったのは個人的にも本当にありがたいことです。皆さんのご家族や知り合いのうち「ネットで記事を読まない方」に届けばうれしいです。


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