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» 2019年01月28日 13時00分 公開

Weekly Memo:デジタル時代に企業が行うべきこと 価値創造のための3つのステップとは (1/2)

デジタル時代に企業が行うべきことは何か――。先ごろ取材したNTTデータの本間洋社長のスピーチが興味深かったので紹介したい。キーポイントは「3つの価値の掛け合わせ」である。

[松岡功,ITmedia]

企業の価値創造に向けた3つのステップとは

 「企業がデジタル化を推進するためには、“How”ではなく“What”から始める必要がある」――NTTデータの本間洋社長は、同社が1月25日に都内ホテルで開催した自社イベント「NTT DATA Innovation Conference 2019」の講演でこう呼びかけた。

Photo NTTデータの本間洋 代表取締役社長

 本間氏はこれから起こりうる情報社会トレンドとして、「デジタル化による主導権シフトが社会の仕組みを変革する」、そして「“個”の影響力拡大が新たな価値の源泉を生み出す」といった2点を挙げ、企業がこれらに立ち向かい、競争力を高めていくためには、デジタル化の推進が必須だと指摘。そのための「How」ではなく「What」について次のように説明した。

 「Howは最新技術を導入したり、他の企業と“共創”したりすることを指すが、いつの間にか、それがデジタル化の目的になっていないか。そうではなく、自社の提供価値の再定義や新しい価値を生み出し続けていくことを指すWhatから考えていくべきだ」

 そして、「価値とは、製品やサービスのことではなく、顧客が感じる“効用”そのもの。変化の激しい環境下では、提供価値を継続的に高め続けていくことが不可欠だ」と強調した。

 では、その「価値」はどのように創っていけばよいのか。本間氏は、その価値創造には、次の3つのステップがあるという。

 まず、第1のステップとして考えなければいけないのは、「個」を意識してつくること。つまり「固有の価値」だ。同氏は、「より素晴らしい価値を創造するためには、対象となるユーザーの想いを深く理解する必要がある。しかも、理解すべきは不特定多数のユーザーではなく、ユーザー一人一人についてだ」と説明。さらに、「ユーザー自身も気づいていない深層的なニーズを掘り起こすことも重要だ」とも語った。

 ただし、固有の価値を創るうえで陥りやすいワナもあるという。ステレオタイプなユーザー像の思い込みや、表面的なユーザーの声だけでサービスを作り込んでしまう、あるいは、技術ありきでサービスを考え始めてしまう、といったことだ。

 そうしたワナに陥らないために、同氏は「ユーザーの悩みの種を的確かつ深く捉え、それを解決できるような価値を創るべきだ」と指摘。また、「ユーザーの声を表層的に捉えるだけでは、真の意図はつかみきれない」とも語った。

 同氏はこの固有の価値において、「デジタルとは、ユーザーの理解を深め、価値を高め続けていく仕組み。このPDCAをしっかりと回し続けることが重要だ」と説いた。

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