働き方改革はまず一人から――チームに恨まれずに進めるための3つのポイント身の丈に合った「一人働き方改革」のすすめ(1/3 ページ)

働き方改革を進めるとき、まず何からはじめるべきでしょうか。会社全体で進めると、多くのエネルギーが必要になります。そこで大切なのが、最少人数ではじめる「スモールスタート」です。まずは自分一人で進める方法を紹介します。

» 2019年08月23日 07時00分 公開
[高橋宣成プランノーツ]

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 会社で「働き方改革」は進んでいますか。「働き方改正法」が2019年4月1日から適用開始し、大手企業によるRPA導入や副業容認、リモートワークの整備など、働き方改革に関するニュースを目にしない日はないくらい、世の中での動きは活発です。

 しかし、自社に視線を移すと、長時間労働や従来通りのマンパワー頼みの業務が定常化していて、変化があまり起きていないのではないでしょうか。資金力やマンパワーを一気に投入してプロジェクトを推進できる大企業に対して、体力がない中小企業は「働き方改革」にリソースを回す余裕がないというジレンマを持っているかもしれません。

 一方で、終身雇用の終焉(しゅうえん)がささやかれています。企業は社員を安定的に定年まで支えることが難しくなり、長く在籍すれば、給与が上昇していく保証はどこにもありません。今の働き方がこれから5年、10年と続くと考えると不安になるかもしれません。

 そこで、本連載では無理なくできる「一人働き方改革」を進めるためのあの手この手の方法を紹介します。その活動を通して自らのスキル、知識、経験、信頼といった人材価値を高めながら、組織を動かす力を磨くことやキャリアの選択肢を増やすことを目指します。

働き方改革は何からはじめるべきか?

 働き方改革を進める場合、まず何から始めるべきでしょうか。システムのリプレースや評価制度の見直し、シフト勤務、フレックスタイム制、リモートワークといった制度の導入などが思い浮かぶかも知れません。

 しかし、それらの施策を進める主役は会社です。リターンは大きいですが、それを推進するためには多くのエネルギーやリソースを要します。経営者や上長、たくさんの社員の考えおよび行動に影響を与えながら、巻き込む必要があります。そして、その分リスクも大きくなります。

 ここで提案したいのは、まずは自分一人を対象にはじめる小さな働き方改革、つまり「一人働き方改革」です。自分だけが考えや行動を変えるのは、他人にそれを求めることと比べると、とても簡単なことです。自分のできる範囲で進められるので、「ちょっとやってみよう」レベルの小さなエネルギーとリソースでトライできます。影響範囲は自分だけなので、リスクも小さくて済みます。

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