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» 2019年11月01日 10時00分 公開

RPA化のその前に、今日からはじめる業務可視化:ナナメ読みしている資料に数百万円―ーその業務コスト、分かっていますか? (1/2)

あなたが普段ナナメ読みしている週次レポートや経営報告資料の作成には、実に数百万円のコストがかかっているかもしれません。しかし、今の業務フローを可視化して整理する時間も手段もないからと、改善に踏み切れないケースが多いのも事実。一方、某企業はある方法を実践し、業務プロセスを変えただけで5000時間の業務時間を削減しました。その方法とは。

[池邉竜一,キューアンドエーワークス]

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著者紹介:池邉竜一 キューアンドエーワークス 代表取締役社長

1971年12月生まれ。大分県出身。慶應義塾大学経済学部卒業。

1999年7月、人材派遣業のアークパワー設立。2001年4月、同社代表取締役就任。2013年4月、キューアンドエーグループ傘下(NECネッツエスアイ連結対象会社)となり、2015年7月、キューアンドエーワークスに社名変更。RPA市場においては「新・雇用創造」を掲げ、「業務の可視化」普及を通じてさまざまな人々の「創造する時間」を生み出し、デジタルレイバーと協働する労働環境をデザインすることによって、真の働き方改革を起こす。2016年7月、一般社団法人日本RPA協会の理事に就任。2019年6月より可視経営協会の代表理事も務める。

可視化に重要な“登場人物”って?

 前回までの記事では、引き継ぎの無駄をなくし、レガシー化したITシステムに無駄な費用と工数をかけないためには、業務の可視化が重要であることを繰り返し述べてきました。しかし、実際に可視化する時間も手段もなく、何をどこから始めればよいのかと悩む企業は多いのではないでしょうか。そこで今回は、業務を可視化する際の着眼ポイントとその手段について、話を掘り下げます。

 本題に入る前に、まず「ホワイトカラー」とは一体何をしている人のことかを考えてみましょう。この問いから出発することが、「可視化」を考える上でとても重要なポイントです。この登場人物の設定を難しく考えてしまうと、端から可視化はつまずきます。

 スムーズに可視化を始めたいのであれば、可視化の対象となる「登場人物を単純に捉える」ことが重要です。そこでホワイトカラーを、単に情報を処理する事務作業全般とそれをマネジメントする管理者として定義します。裏を返せば、この定義に当てはまる人々の業務が可視化し易いポイントといえます。

可視化の着眼点における登場人物

  1. 情報処理する事務作業全般
  2. それをマネジメントする管理者

 ここで改めて再認識したいのが可視化の主役はあくまでも「人」であることです。常に業務の中心には人が鎮座して、必要な情報を必要な時に必要な人に伝わる業務プロセスが成されているのかを棚卸しして見える状態にしておくことが可視化の役割です。そして「改善の余地」があるのかないのかを見えるようにするのも可視化の役割と言えます。

着眼ポイントは「7つ」

 ここでいう改善の余地

とはどのようなことを指すのでしょうか。その答えは最小費用で最大限の効果を挙げるために「スピード重視」を念頭に置いて、業務で変えられる部分はないのか、その余地を考え抜くことです。そして、業務のスピードを上げるため、「必要な情報が必要な時に必要な人に伝わる」ため「対話」「情報」「思考」に軸を置いて改善の仕組みを作り上げます。

対話:コミュニケーションに着眼→共通言語化を通じて→認識一致の実現

情報:ドキュメントに着眼→最小投入を通じて→効率化の実現

思考:ナレッジに着眼→業務マニュアルにまとめて→標準化の実現

 この仕組みを実現するためには、業務の中心にいる人が、可視化を通じて「業務の把握」を行い、阻害要因を発見して無駄を解消すべく「業務プロセスの改善」と「マネジメント改善」を実施する必要があります。

 具体的に「業務プロセスの改善」と「マネジメント改善」を考える際には以下の7つのポイントに着目するのがよいでしょう。

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