急成長する国内AIシステム市場 新型コロナウイルスの影響は――IDC調査

IDCが国内AIシステムの市場予測を発表した。2020年の国内AIシステム市場は、新型コロナウイルス感染症の影響により、サービス市場とソフトウェア市場で成長スピードが減速する見込みだ。企業のAI活用が進む中、2021年以降の市場はどう推移していくのか。

» 2020年06月02日 08時00分 公開
[田渕聖人ITmedia]

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 IDCは2020年6月1日、国内AI(人工知能)システムの市場予測を発表した。2019年の国内AIシステム市場は、エンドユーザーの支出額をベースとする市場規模が818億4400万円で、前年比成長率は56.0%となった。

 同市場の57.0%を占めるサービス市場は、前年比で59.5%増加した。また、ソフトウェア市場は52.4%増加し、ハードウェア市場は51.1%増加と好調に推移した。ソフトウェア市場やハードウェア市場の成長は、AI機能が組み込まれたアプリケーションやAIの学習、推論の実行に不可欠な高性能コンピュータの需要増加によるものだ。

 同社は市場成長の要因について、「2019年は多くの企業がAIのユースケースを拡大し、POC(Proof of Concept)や実利用のプロジェクトを実施した。POC前にユーザー企業がAIの活用と自社ビジネスの関連性をアセスメントし、AIによるさまざまな効果測定の指標を設定したことや、測定した指標を用いてプロジェクトに経営層を巻き込んだことが功を奏した」と述べている。

2020年の国内AIシステム市場はどうなる? 今後の課題は?

国内AIシステム市場の支出額予測(2019年から2024年)(出典:IDC)

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