「PPAP」の代替策、クラウドストレージサービスは万能か? IIJのレポートから考える半径300メートルのIT

パスワード付きzipを添付し、その後パスワードを送る方法、いわゆる「PPAP」の代替策としては、真っ先にクラウドストレージサービスの活用が挙がります。しかしこの手法に本当に問題はないのでしょうか。IIJの公開したレポートが興味深い指摘をしています。

» 2021年07月20日 07時00分 公開
[宮田健ITmedia]

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 筆者は原稿のやりとりに「Dropbox Transfer」を活用しています。Dropbox Transferはファイル交換に特化したサービスで、送信先に渡したいファイルをドラッグ&ドロップで登録すると、ファイルをダウンロードできるURLが発行されます。

 同サービスは短期のファイル交換には非常に便利で、大容量のファイルでも気にせずメールで送れますし、共有したURLは期限を過ぎると無効になるので、万が一の情報漏えいリスクも低減できます。クラウドストレージサービスには幾つか課金して活用していますが、Dropboxは無料アカウントでもこの機能を一部利用可能です。

 個人的にはクラウドストレージサービスが、パスワード付きzipを添付し、その後パスワードを送る方法、いわゆる「PPAP」の代替案……と考えていたのですが、これを再考すべき指摘がありました。

「PPAP」代替策の急先鋒、クラウドストレージサービスの課題とは?

 ネットワークサービスプロバイダーのIIJは、2021年6月30日に発行した定期レポート「Internet Infrastructure Review(IIR)Vol.51」の中で、急増する迷惑メールやマルウェア添付メールの観測結果とともに、PPAPの課題に触れています。

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