トンガ噴火に起因する神奈川県の「アラート多すぎ」事件に何を学ぶか半径300メートルのIT

2022年1月15日(日本時間)に発生したトンガ海底火山の噴火は日本にも影響を及ぼしました。特にITの世界では、神奈川県の津波注意報に伴う緊急速報メールが“プログラム設定ミス”で複数配信されたことが話題を集めています。私たちはこの事件から何を学べばいいのでしょうか。

» 2022年01月25日 07時00分 公開
[宮田健ITmedia]

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 2022年1月15日(日本時間、以下同)、トンガ沖のフンガトンガ・フンガハアパイ海底火山で大規模な噴火が発生しました。

 報道では“1000年に1度”の噴火と表現され、当初地震に伴う津波の影響はないとされていたものの、空気の振動による波が到達したことから、同年1月16日午前0時15分に気象庁から発表された津波注意報を元に、携帯電話に緊急速報の通知が送られました。この通知に驚いた方も多いのではないでしょうか。

 筆者の住む神奈川県ではこれに関連したさらなるトラブルが発生しました。緊急速報の通知が“プログラム設定ミス”によって、何度も何度もけたたましく鳴ったのです。時間は深夜でちょうど就寝のタイミングです。これには多くの方が被害を受けたようです。

神奈川県が発表した緊急速報メールのトラブル(出典:神奈川県のWebサイト)

“疑わしきは罰せよ”は現場に大きな負担を招く

 実際に筆者も同様のトラブルに見舞われ、10分おきにアラート音を聞かされました。通知内容に大きな変化はなく、自宅もハザードマップ上では洪水の影響を受けにくい場所だったため、さすがに4回目くらいのアラートで通知を切りました。その後も周辺の家からアラートが聞こえており、翌朝に状況を確認してこれがプログラムのミスであること、そして他の地域では起きていないことに半ばあきれました。

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