FedEx「イノベーション担当」が語る自動化への投資 人間レス倉庫の可能性Transport Dive

FedExのイノベーション担当ディレクターが倉庫の自動化に向けた投資の状況と今後を語った。自動化は既に最終フェーズに差し掛かりつつあるというが、さらに最適化するには別の点にも注意が必要だという。

» 2022年02月16日 10時00分 公開
[Max GarlandTransport Dive]

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 FedEx Groundの自動化された施設を通過する平均的サイズの荷物は荷降ろしと荷積みの2カ所で人との接触が必要だ。

 FedEx Groundの運用テクノロジーおよびイノベーション担当マネージングディレクターを務めるテッド・デンゲル氏は、インタビューで次のように述べている。

 「荷降ろし側でトラックから降ろされた荷物は、コンベヤーと仕分けシステムを通過する。その後、2番目の接触を経て反対側のトレーラーに積み込まれる」

配送能力を1億個分増強、裏を支える仕分け自動化

 FedEx Groundは、ホリデーシーズンの出荷のピークに先立って、16の完全に自動化された施設を追加した。これにより、配送網の中に現在150を超える完全自動化施設を持っている。COVID-19のパンデミックが始まって以来、厳しい労働環境と電子商取引の急増の中で企業が高いサービスレベルを維持するには、手動入力を伴う手順を減らすことが不可欠だ。FedExは2019年よりも1億個多くの荷物を配達すると予想されている。

 しかし、これらの荷物の一部は扱いにくい寸法のため、完全自動化された仕分けシステムを通過できない。消費者がオンラインで何もかも注文するのが快適になるにつれて、FedExは、自動化された設備では扱いが難しい、家具やタイヤ、テレビなどの変形サイズのアイテムの取り扱い問題に遭遇している。

 「ロボットアームは同じ作業を何度も繰り返す作業が得意だ」とデンゲル氏は話す。「しかし、私たちの世界では、全てのトランザクションがロボットにとって『新たな挑戦』になる。そこでバルクマテリアルハンドリングと幾つかのロボット工学を組み合わせて、人間と同レベルのスループットを確保して変動に対応するための他の方法を検討し始めた」

 FedExの最近の自動化への投資は、デンゲル氏が「パッケージベルカーブ」と呼ぶものを対象にしていた。積み荷のサイズと量を基に分類すると、中程度の大きさの荷物が多く、巨大な荷物や極小の荷物は少なくなり、ベルのような曲線を描く。最適化は別の中央部分から着手するのが効率的だ。

 FedExの最近の自動化に向けた投資は以下の通りだ。

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