強力なリーダーが傭兵を使う 脅威グループ「A.I.G」とその組織論

新たに見つかった脅威グループ「Atlas Intelligence Group」はそのユニークな組織構造から注目を集めている。同組織は今後影響力を高めて全世界で猛威を振るう可能性があることから注意が必要だ。

» 2022年07月27日 07時00分 公開
[後藤大地有限会社オングス]

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 イスラエルのセキュリティ企業Cyberintは2022年7月20日(現地時間)、同社のブログで「Atlas Intelligence Group」(以下、A.I.G)と呼ばれる新たな脅威グループを発見したと伝えた。この組織は別名「Atlantis Cyber-Army」(アトランティスサイバー軍)とも呼ばれている。

 脅威グループは古い組織が消えては新たな組織が誕生するという周期を繰り返しているが、グループ構成の本質はほとんど変わらないケースが多い。しかし、A.I.Gはこれまでのグループとは異なるユニークな構成を取っている。手掛ける範囲も広く、今後もその影響範囲を拡大する可能性が高く注意が必要だ。

Cyberintは、Atlas Intelligence Groupと呼ばれる新たな脅威グループについて特徴を伝えた(出典:CyberintのWebサイト)

新たな脅威グループA.I.G そのユニークな特徴は

 脅威グループは高度に組織化が進んでいることで知られている。内部構造は通常のテック企業と類似しており、高度なサイバー攻撃を組織的に展開する能力やそれを継続する資本基盤も備えている。

 A.I.Gも同様に高度に組織化された脅威グループだが、他組織と比較すると特徴的な組織構造を持っている。その特徴は以下の通りだ。

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