Gartnerの調査によると、エンタープライズシステムの購入担当者の73%が、購入を後悔していることが明らかになった。「何が不満の原因か」を探った結果、意外にも技術ではなく購入者自身にあることが分かった。
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購入担当者が製品購入後に後悔することは、販売者にとって“悪夢”だ。どんなに優れたクラウドソフトウェアやDevOpsアプリケーション、CRM(顧客関係管理)システムであっても、購入者が満足しなければ大きな失敗になる。
しかし、調査は、「購入担当者が誰が悪いのかを特定して責任を転嫁するには“内側”に目を向ける必要がある」と指摘する。
Gartnerのレポート「Gartner Survey Finds That Majority of Technology Purchases Come with High Degree of Regret」(注1)によれば、顧客の不満の原因として最も多いのは、技術よりも購入担当者の購入に至るアプローチの質であることが判明した。
Gartnerのハンク・バーンズ氏(アナリスト)は、「ほとんどの購入担当者は、購入した製品から価値を得る方法を見いだしている」とCIO Diveに送信した電子メールで返答した。「彼らはその経験を楽しむことができず、多くは導入の初期段階が予想以上に困難だと感じている」(バーンズ氏)
販売後の責任のなすり合いは、非生産的であればあるほど魅力的なものだ。購入担当者の後悔は、その責任の所在にかかわらず製品やサービスを提供するITベンダーに跳ね返ってくる。エンタープライズITのプロバイダーは結局のところ顧客の満足を望んでいる。
先ほどのGartnerのレポートは、北米、西ヨーロッパ、アジア太平洋地域のマネジャー職以上の役職者のうち、過去2年間にエンタープライズITの大規模な購買に関わった経験がある1120人を対象に調査したものだ(調査期間:2021年11〜12月)。同調査の結果、不満足な顧客が数多くいることが判明した。
Gartnerが分析した購入案件のうち、「後悔している」と回答した割合は56%に上った。回答者の10人中7人は「購入した製品が期待を下回ったり、当初の計画より活用範囲が狭かったりすることを不満に思う」と回答している。
購入担当者の後悔につながる事象は次の3つだ。
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