KyndrylとMicrosoftが提携強化を発表した。
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MicrosoftとKyndrylは2022年10月6日(現地時間)に、メインフレームデータのクラウドへの移行を容易にするための共同イニシアチブを開始したと発表した。目的はメインフレームデータを内部および外部のクラウドベースのソースと統合する企業を支援することにある。
この取引によりメインフレームおよびインフラストラクチャサービスプロバイダーの最大手と、クラウドベースとオンプレミスのデータ統合のクラウドプロバイダー第2位が足並みを揃える。
Futurum Researchのシニアアナリストであるスティーブン・ディケンズ氏は電子メールで、「メインフレームデータをローコードおよびノーコードのMicrosoft Power Platformに取り込み、ビジネスユーザーがメインフレームのアプリケーション開発に頼ることなく分析を実行できるようにする」と述べている。Microsoftは、Kyndrylがかつての親会社であるIBMからスピンオフしたのと同じタイミングでKyndrylと戦略的パートナーシップを確立していた。
メインフレームコンピューティングのモダナイゼーションはKyndrylの主要事業の一つであり、ハイブリッドクラウドはメインフレームの未来といえるだろう。KyndrylとMicrosoftの最新の取り組みはこのダイナミクスを反映しており、オンプレミスとクラウド間でデータを移動する企業のプロセスを容易にするものだ。
「メインフレームとクラウドは相互に排他的ではない」とディケンズ氏は言う。「顧客はハイブリッドマルチクラウドアーキテクチャの展開を模索しており、メインフレームはこれらの展開アーキテクチャにおいて重要な役割を担っている」(ディケンズ氏)
「KyndrylとMicrosoftの共同ソリューションは、Microsoft Power Platformを使用して、クラウドネイティブやその他のオンプレミスデータソースと統合するためにメインフレームデータを解放するように設計されている」と、KyndrylのコアエンタープライズとzCloudのグローバルプラクティスリーダーであるペトラ・グーデ氏は電子メールで述べている。
これによって企業は、Microsoftの「Power Platform」や「Azure」を介して利用できるML(機械学習)およびAI(人工知能)、BI(ビジネスインテリジェンス)の機能を利用できる。
「このコラボレーションにより、顧客はメインフレームやIBM iプラットフォームにある全てのデータを、パブリッククラウドや他の全てのデータソースに統合して活用することができる」とグーデ氏は話す。
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