AmazonやMicrosoftといったビッグ・テックでレイオフが相次いでいるが、エンジニアたちは自身のキャリアを楽観視しているようだ。
この記事は会員限定です。会員登録すると全てご覧いただけます。
IT企業のCodinGameとCoderPadが2023年1月第2週目に発表したレポートによると(注1)、IT業界において開発者の3分の2が過去12カ月間に昇給したと回答している。この調査は、世界131カ国1万4000人の開発者を対象に実施した。
「現在の会社で昇給した」と回答した開発者のうち、5人に2人は昇給幅が5%以下と回答した。さらに同数の開発者が「転職することで25%以上の昇給につながった」と回答した。
人材市場の変動や大規模な解雇の兆候があるにもかかわらず、開発者たちは自分のキャリア展望についておおむね楽観視しており、半数以上が今後1年以内に現在の仕事を辞めることを考えている。
AmazonやMicrosoftをはじめとする100社以上のテック企業が数万人の解雇を発表した中で、技術者たちは2023年を迎えた。しかしコーディングは依然として人気のあるスキルであり、雇用主は技術者の不足に頭を悩ませている。
IT業界団体のCompTIAが米国労働統計局のデータを分析したところ、最も需要の高い技術職として、常にソフトウェアエンジニアが挙げられていることが分かった。ITサービスおよびカスタムソフトウェア開発の仕事によって、2022年12月のIT関連の雇用は増加した(注2)。
CoderPadのCEOであるアマンダ・リチャードソン氏は「レイオフや技術分野の減速に関する話題を耳にすることがあるが、開発者の自信は揺るがない。彼らの多くは2023年こそ転職の年になると期待しており、中にはより高額な給与を望む者もいる」と述べた。
重要な人材のニーズを満たすことは難しく、時間がかかる。人材および採用ソフトウェア企業であるiCIMSの2022年のデータによると、企業が技術職を補充するのに平均48日を要する。これは前年の平均よりも1日多い(注3)。
もし採用に悩んでいるなら、リーダーは必要なスキルを既存のタレントプールから調達できる。
「私たちは普段、求人票や履歴書の書類審査で技術的な学位や経験年数を気にする傾向があるが、それよりもその人が持っているスキルを重視し、何ができるかを基準に採用することが大切だ」とリチャードソン氏は指摘する。
また、企業は優先順位の変化に対応するために従業員を新しいプロジェクトに配属し始めている(注4)。
(注1)State of Tech in 2023(Codin Game)
(注2)December tech hiring stands out amid jobs report dip(CIO Dive)
(注3)Tech hiring, talent retention woes show small signs of easing(CIO Dive)
(注4)‘Quiet hiring’ dos and don’ts(CFO Dive)
© Industry Dive. All rights reserved.