サイバーセキュリティ対策への支出は世界で増え続けるCybersecurity Dive

2023年の世界におけるセキュリティ支出は2190億ドルに達し、2026年には3000億ドルに到達する見込みだ。特に銀行や製造業、サービス業、政府組織の支出だけで全体の3分の1を占める。

» 2023年05月04日 08時00分 公開
[Matt KapkoCybersecurity Dive]

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Cybersecurity Dive

 IDCが2023年3月16日に発表した「Worldwide Security Spending Guide」によると、世界のセキュリティ支出は2023年に2190億ドル、2026年に3000億ドル近くまで成長する(注1)。IDCでData and Analytics アソシエイトリサーチディレクターを務めるセレーナ・ダロルド氏は「サイバーセキュリティに関するソフトウェアやハードウェアおよびサービスへの投資は2022年から12%増加し、IT支出全体の伸びを上回ると予想される」と見解を述べる。

今後も伸び続けるサイバーセキュリティ支出

 2023年、セキュリティに最も多くの費用をかけるのは銀行や製造業、プロフェッショナルサービスおよび連邦政府の機関とされており、IDCによればこれら4つの産業における支出が2023年のセキュリティ支出の3分の1以上を占める。

 アナリストたちはサイバーセキュリティ支出が持続的な成長を続けると予想している。永続的なサイバー攻撃の脅威やハイブリッドワークの拡大、増加したデータプライバシーやガバナンス規制がサイバーセキュリティ支出の成長を促している。

 今後3年間で業界や規模を問わず、全ての企業で2桁台前半の支出増が起こるとIDCは予測しており、2026年まで最も速いペースで支出が増加すると予想される業界は証券や投資サービス、テレコミュニケーション、銀行だ。

 また、最も急速に成長している業界の一つであるソフトウェアが2023年のサイバーセキュリティに関する全支出の47%を占め、次いでサービスが39%、ハードウェアが13%を占める。

 「成熟した産業やセキュリティに多く支出する企業は平均より速く成長するだろう。それらの企業は分散した労働力に対するランサムウェア攻撃を防止、撃退し、ITネットワークとの接続が進む重要インフラストラクチャを保護するための最先端セキュリティソリューションへの投資を続けるからだ」(ダロルド氏)

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