Group-IBの脅威インテリジェンスチームは、RaaSを提供するランサムウェアグループQilinの内部に潜入してその活動を調査した。ランサムウェアグループを調査して分かった推奨すべき防御策とは。
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セキュリティ企業のGroup-IBは2023年5月15日(現地時間)、サイバー犯罪グループ「Qilin」(キリン)(別名: Agenda ransomware)に関する詳細な情報を公開した。Group-IBの脅威インテリジェンスチームがQilinの内部潜入してその活動を調査したとしている。
Qilinは2022年8月に発見されたサイバー犯罪グループで、RustやGoなどのプログラミング言語で開発されたランサムウェアを利用したサイバー攻撃を「Ransomeware as a Service」(RaaS)形式で展開している。
Qilinのランサムウェア攻撃は被害を最大化するためにターゲットごとにカスタマイズされている点が特徴的だ。また、プログラミング言語にRustが採用されている背景としては、マルウェアを「Windows」や「Linux」といった複数のOSに簡単にカスタマイズできるためランサムウェア攻撃において効果が高いからだという。
Group-IBの脅威インテリジェンスチームは2023年3月にQilinに潜入し、内部情報を明らかにした。報告されている主な内容は以下の通りだ。
Group-IBはQilinの標的とならないため、もしくは標的となった場合の行動として以下をアドバイスとして挙げている。
Group-IBは2022年/2023年のハイテク犯罪の傾向についてまとめた報告書「Hi-Tech Crime Trends 2022/2023」において、ランサムウェア攻撃の影響が2023年以降も拡大し続けていることを指摘している。
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