常時認証技術とは 富士通の新技術をミサワホームと検証

ミサワホームと富士通は、富士通が開発した常時認証技術による暮らしのパーソナライズ化、家族や訪問者を見守る空間に関する検証を、2024年1月まで実施する。パーソナライズ化された空間や家族、訪問者を見守るセキュアな空間についても検証する。

» 2023年07月26日 08時00分 公開
[山口哲弘ITmedia]

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 ミサワホームと富士通は2023年7月25日、富士通が開発した常時認証技術による「暮らしのパーソナライズ化」「家族や訪問者を見守る空間」に関する検証を同年6月に開始したと発表した。同検証は、持続可能な未来につながる暮らしの提案に向けたもので、2024年1月まで実施する。

共同実験のイメージ(出典:富士通のプレスリリース)

常時認証技術とは

 検証では、ミサワホームが2021年に東京都杉並区の「ミサワパーク東京」に建設したコンセプト住宅内に設置した生体認証センサーとカメラを組み合わせて、人と行動を常に認識する常時認証技術を実証する。

 同技術は、生体認証技術と富士通が開発した「行動分析技術Actlyzer」を組み合わせて、生体認証による本人確認結果を特定エリア内に設置したカメラで撮影した人物と対応させることで認証状態を維持しながら、その人物の位置をリアルタイムに推定する。

常時認証技術の概要(出典:富士通のプレスリリース)

 従来の技術では、カメラの設置位置によって各カメラ映像中の人物の見え方が異なり、複数のカメラをまたいで人物をトラッキングすることが困難だった。富士通は、トラッキング中に、複数のカメラ映像から人物の服装や背格好など、外見の特徴を随時抽出して特徴量を更新する技術を開発し、カメラ間で人物をトラッキングできるようにした。同社では、同技術は住宅内のような区切られた空間を行き来する場合でも活用できるとしている。

 今後は同技術を活用して、パーソナライズ化された空間や、家族や訪問者を見守るセキュアな空間についても検証する。人の行動をきっかけに、エリア内での転倒事故のリアルタイムな通知やキャッシュレス決済など、認証操作を意識させないサービスへの応用も検討するとしている。

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