生成AIの検証環境を最短1カ月、100万円以下で構築 日立システムズが提供開始

日立システムズは生成AIの有効性を検証するパッケージ「おてがる生成AIパック」を提供開始した。最短1カ月、100万円以下で検証環境を構築する。

» 2023年12月07日 09時00分 公開
[田渕聖人ITmedia]

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 日立システムズは2023年12月5日、生成AI(人工知能)の導入を検討している企業に向け、生成AIの有効性を検証するパッケージ「おてがる生成AIパック」の提供を開始した。マルチクラウドソリューション「Gateway for Business Cloud」の新サービスとして提供する。

短納期かつ低価格で生成AIの有効性を検証する環境を構築

 日立システムズによると、生成AIサービスを提供する事業者が増加する中、企業には生成AIを短納期かつ低価格に導入し、有効性を検証したいというニーズがあるという。しかし、費用やセキュリティなどが導入の障壁となっている。

 おてがる生成AIパックは、Microsoftの「Azure OpenAI Service」を基盤に生成AIに触れたことがなくても直感的に利用できるシンプルなUIを実装している。業務効率化に向けて生成AIを導入したい顧客に対し、生成AIの有効性を検証する専用環境を短納期かつ低価格で構築する。

 おてがる生成AIパックが提供する4つの機能は以下の通りだ。

  1. 直感的に利用できるシンプルなUI機能
  2. 標準チャット機能(GPTチャット機能、ボタン1つで入力された長文を要約する機能)
  3. 最適な回答を得られた際のプロンプト(質問や指示)をテンプレートとして登録し、再利用できる機能
  4. ログイン時に安心な多要素認証機能

 おてがる生成AIパックの特徴は以下の通りだ。

  1. 短納期: パック化することで、注文から最短1カ月で生成AIを検証できる環境を提供する
  2. 低価格: 100万円以下(税別)での導入を実現する
  3. 導入後オプション: 導入後の顧客を支援するメニューを用意

 日立システムズは、おてがる生成AIパックの活用例として「複雑な資料や社内規定のサマリー化」「回収した顧客アンケートの傾向分析」「自社セミナーの集客文書作成」「社内ルールに沿った報告書の作成」「過去の実績を踏まえたKPI策定のアイデア出し」などを挙げている。

 同社は今後、同パックの販売目標として3年間で200社への導入を目指すとしている。自治体向け生成AIや金融向け生成AIなど業種に特化したプロンプトテンプレートやWebUIモデルを提供し、ニーズに細やかに対応しながらサービス拡大を図り、顧客の生成AIの活用やデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する。

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