ヤマネが実践した、"面接以外"で役立つAI面接の意外な使いどころとは?

ヤマネホールディングスは対話型AI面接サービスSHaiNを活用している。同社は面接以外でこのAI面接ツールを活用しているという。

» 2023年12月08日 07時00分 公開
[大島広嵩ITmedia]

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 タレントアンドアセスメントは2023年12月7日、ヤマネホールディングスにおける、「対話型AI面接サービスSHaiN」(以下、SHaiN)の導入事例を公開した。

 ヤマネホールディングスはインターンの採用にてSHaiNを活用している。非対面・非接触で24時間365日、場所を問わずにAI(人工知能)と対話して面接ができる他、学生を対象とした“ならでは”の活用があるという。

インターン生の入社志望度を向上する方法は

 SHaiNは、タレントアンドアセスメントが開発した戦略採用メソッドを基に、AIが面接を実施することで、面接の課題である評価のばらつきが改善され、合否基準の統一、先入観のない公平公正な選考を実現する。

 受験者はスマートフォンやタブレットを利用し、非対面・非接触で24時間365日、場所を問わずにAIと対話して面接ができ、日程による選考辞退などの機会損失を減らせる。また、企業は面接評価レポートなどを参考に、採用可否だけでなく、候補者ごとに適した質問の投げかけや、特徴に合わせた動機付けに活用できる。

 ヤマネホールディングスは、採用候補者の客観的な判断のために、最先端の技術に期待してSHaiNを導入した。ヤマネホールディングスの採用担当者は、「AI面接は最先端というイメージがあるので、学生受けが良いのではという思いもありましたし、より客観的な判断ができる材料が増えるという期待もありました。選考にAI面接を入れたことで、工数が一つ減り、採用担当者の負担も軽減しました」と語る。

 また、選考期間が長期化した際、AI面接のフィードバックを通して学生と接点を増やすことができたという。採用担当者は、「インターンに来てから早期選考まで、長いと数カ月の時間が空きます。その間に、学生さんの考えが変わったり、ゴールが変わったりすることもあります」と語る。その期間にAI面接のフィードバックを入れることで、接点を持つ機会が作ることが狙いだ。

 採用担当者は、AIと対人の役割を使い分けると重要とし、以下のように続けている

 「役員4人が、事前に同じ情報量を持って面接に臨めるというのはAI面接ならではです。普通の面接では聞き取れない内容をAIが聞き取り、それが点数化されるのも魅力です。AI面接は学生の情報をより詳しく得るために使います。一方で、インターン期間中は仕事をしてもらいながら、よく話をします。そうした会話や最終面接を通して、学生がこの会社でこの人と働きたい、という志望意欲を上げられるようにするのは、やはり人間の役割だと思います」

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