組織の生産性を向上させるための人員配置業務の重要性と課題、人員配置で成果を出すカギとなる「従業員データ」について紹介します。従業員データを活用した最適な人員配置を目指しましょう。
こんにちは。SmartHRのプロダクトマーケティングマネジャー、里井と申します。
本記事では、従業員のスキルや経験を最大限に生かし組織の生産性を向上させるための、異動や配属といった人員配置業務の重要性と課題、人員配置で成果を出すカギとなる「従業員データ」、そして従業員データを活用した人員配置のポイントを紹介します。
人員配置は、タレントマネジメントの中心に位置している要素です。
人事評価・人材開発を基に、次世代リーダーの育成やエンゲージメントの向上による離職防止につながるタレントマネジメント施策の一環として、 人員配置を実施したい企業も多いのではないでしょうか。
しかし、最適な人員配置は、人事課題の中でも次世代経営人材の選抜・育成などと並んで「重要度は高いが、実行度が低い」課題の一つでもあります。
筆者も多くのお客さまから人員配置の業務フローや課題感について話をうかがってきましたが、「約3年ごとのジョブローテーションが慣例化している」「勘や経験で判断している場面がある」「人の入れ替わりが激しく、人員充足の配置検討で手一杯の状態が続いている」といった声が多く挙げられました。
最適な人員配置を実現するためのカギは「従業員データの活用」です。
人員配置によって成果が出ている企業は、成果が出ていない企業と比較して「従業員データを活用できている」と回答した割合が35%高いという結果となっています。
人員配置で活用する従業員データは、人事データと労務データの2つに大別できます。経歴やスキル、滞留年数などの人事データは活用をイメージしやすいですが、労務データの活用も重要です。例えば転居を伴う配置では住所が活用され、単身赴任を伴う配置では家族情報などが活用されます。
しかし、従業員データの活用には課題があります。それは「活用できる状態で従業員データを収集・蓄積することは、想像以上に難しい」ということです。
活用できる状態で従業員データが整っていない例とは、従業員データが「ばらばら」「ぐちゃぐちゃ」「まちまち」に存在している状態です。
従業員データは収集や整理から始めなければず、リソースの問題で手が回らない企業が多いのが現状です。実際に、タレントマネジメントシステム導入後に感じた問題点や悩みの上位は「データの収集」や「メンテナンス」という結果が出ています。
よって、最適な人員配置を実施するためには、まず人員配置に活用できる状態の従業員データを収集・蓄積できる仕組みづくりが重要だと考えています。
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