IllumioがZTSプラットフォームをアップデート AIチャットbot「Illumio Virtual Advisor」を実装セキュリティソリューション

Illumioは「ゼロトラスト・セグメンテーション(ZTS)プラットフォーム」のアップデートを発表した。今回のアップデートでは新たなAIラベリングエンジンや、AIチャットbot「Illumio Virtual Advisor」が実装された。

» 2024年04月30日 07時00分 公開
[後藤大地有限会社オングス]

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 Illumioは2024年4月25日、AIと自動化技術を強化した「ゼロトラスト・セグメンテーション(ZTS)プラットフォーム」のアップデートを発表した。

AIによってハイブリッド/マルチクラウド環境の資産を可視化

 Illumioは米国家安全保障局(NSA)などがサイバーレジリエンスを実現するためのデフォルトの戦略としてゼロトラストやマイクロセグメンテーションを推進していることに言及し、その重要性の認識が広まっているという。

 だが実際にはオンプレミスやクラウドの双方にマイクロセグメンテーションを導入している割合は50%以下ということが調査から分かり、現代のビジネススピードに合わせて拡張できる、より優れたセキュリティが必要だと提言した。

 今回のアップデートには新たなAIラベリングエンジンの導入や、AIチャットbotである「Illumio Virtual Advisor」(以下、IVA)の実装が含まれている。これらの機能はデータセンターやクラウド環境における資産の即時可視化を可能にし、ポリシー管理を合理化することでセキュリティ対策の自動化と迅速化を実現するという。

 アップデートによって追加される主な新機能は以下の通りだ。

  • AIを搭載した新たなラベリングエンジンの導入。データセンターやクラウド環境における資産の即時可視化が可能になる他、デプロイメント早急化によるアプリケーション展開やサービス展開への迅速な対応、ハイブリッド/マルチクラウド環境におけるラベリングを柔軟性高く簡単に自動化できる
  • 自動化されたラベリングによってポリシー管理を合理化し、手動による入力を減少し自社環境のセグメンテーションを即座に開始できるように改善した。AIを搭載したラベリングエンジンによって設定エラーを低減できる他、ワークロードを一貫して継続的に分類し、セキュリティコンプライアンスを確保する
  • AIチャットbotであるIVAの導入。セキュリティ担当者は、侵害されたサーバからのトラフィックの可視化や潜在的なリスクがあるポートからのあらゆるトラフィックを確認するようにIVAに自然言語で要求できる。これによってチームの効率性が高まり、企業はより簡単かつ迅速にリスクを理解、低減できる
  • ML(機械学習)を活用してデプロイから24時間以内にデータベースなどの重要なワークロードに対して初期セキュリティ対策を設定するDay 1セキュリティポリシーを推奨可能

 Illumioのマリオ・エスピノーザ氏(最高製品責任者)は「サイバーセキュリティチームは、かつてないほど大きなプレッシャーにさらされており、レジリエンスを迅速に構築する簡単でスケーラブルな方法を必要としています。当社の最新のイノベーションは、ハイブリッド/マルチクラウド環境のラベリングの複雑さを軽減する他、AIによるインテリジェントな支援を提供し、スキルギャップの緩和に寄与します」と述べている。

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