トレンドマイクロがAIを活用した新たなセキュリティ戦略を発表 複数機能を追加セキュリティニュースアラート

トレンドマイクロはAIを活用した新たなセキュリティ戦略として「Security for AI」と「AI for Security」を発表した。2つのコンセプトに沿って複数の新機能を追加している。

» 2024年07月25日 07時00分 公開
[後藤大地有限会社オングス]

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 トレンドマイクロは2024年7月23日、AIを活用したセキュリティ戦略として、新たに2つのコンセプトに沿ってソリューションを提供すると発表した。

 新コンセプトの一つはAIを悪用するサイバー攻撃から組織を保護するセキュリティソリューション「Security for AI」、もう一つはAIを活用したセキュリティソリューション「AI for Security」だとしている。

トレンドマイクロがAIセキュリティの新戦略 ディープフェイク検出など実現

 Security for AIでは以下のソリューションを提供する。

  • 「Sovereign and Private Cloud」: 自国の法律に準拠してデータ運用が可能なソブリンクラウドおよび自社のデータセンター向けにセキュリティ運用支援プラットフォーム「Trend Vision One」の機能を提供する
  • ディープフェイク検出:ビデオ通話内のディープフェイクコンテンツを検出する
  • 「AI Service Access」: Trend Vision Oneの資産アクセス管理ソリューション「Trend Micro Zero Trust Secure Access」の一機能として提供する。プライベート生成AIサービスへの不正アクセスを防止する他、生成AIサービスへのアクセス制御やパブリックな生成AIサービスに対する情報漏えいを防ぐ

 AI for Securityでは以下のソリューションを提供する。

  • アタックサーフェスリスクマネジメント: アタックサーフェスリスクマネジメントにAIを導入して強化した。AIによって組織の攻撃対象領域を把握し、リスクを定量化することで対応しやすくなるよう支援する
  • 「Trend Vision One Companion」の強化: 新たにAIの活用による高リスクアラートのトリアージや侵入経路と影響範囲の特定、ファイルの挙動解析、攻撃概要のレポート作成を自動で実施する機能を追加した。表示中のアプリケーションや画面に関する分析情報や推奨アクション、アドバイスも自動で生成する

 AIの進化に伴い、ディープフェイクを悪用した送金詐欺などの新たなサイバー攻撃が次々と登場している。この他、組織にAIを導入することで業務の効率化が見込まれるが、同時に機密情報の漏えいやAIの不正利用といった新たなサイバーリスクの懸念もある。組織は自社のセキュリティ対策を強化し、AIの導入によるリスクを軽減することが求められている。

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