Palo Alto NetworksはIBMのSIEM「IBM Security QRadar」の買収を完了し、IBMとの戦略的提携をさらに強化した。今回の買収で次世代セキュリティ運用とAIを活用したソリューションを提供し、組織のセキュリティ機能を向上させることになる。
この記事は会員限定です。会員登録すると全てご覧いただけます。
Palo Alto Networksは2024年9月4日(現地時間)、IBMのSIEM(Security Information and Event Management)製品「IBM Security QRadar」の買収が完了したことを発表した。
この買収によって両社の戦略的提携が強化され、より多くの組織が次世代セキュリティ運用とAIを活用したソリューションのメリットを享受できるようになる。
今回の買収に伴い、Palo Alto NetworksとIBMはマネージドセキュリティサービスプロバイダー(MSSP)として協業し、対象となる顧客に対してIBMコンサルティングを通じて無償の移行サービスを提供する。業種を問わずグローバルな顧客がQRadarからPalo Alto NetworksのSIEM製品「Cortex XSIAM」にシームレスに移行できるよう支援する。
IBMのセキュリティ運用にCortex XSIAMが導入されることも発表している。また、IBMのゼロトラストネットワークセキュリティとして「Prisma SASE 3.0」の導入を促進させ、25万人以上の従業員を保護するとしている。
Palo Alto Networks会長兼CEOのニケシュ・アローラ氏は「当社の使命は、組織がセキュリティ業務を変革し、当社の高精度AI『Precision AI』を搭載したプラットフォームを活用してビジネスをより適切に保護できるように支援することだ。IBMとのパートナーシップは、Cortex XSIAMを採用するQRadarの顧客が大きなメリットを得られるという確信をさらに強固なものにする」と説明した。
今回の買収によってQRadarの顧客はセキュリティ運用が刷新され、Precision AIと自動化機能を活用した高度な脅威防御が享受できるようになる。Palo Alto Networksは今後もIBMのAIプラットフォーム「watsonx」を活用し、AIとデータ駆動型セキュリティの機能をさらに強化していく予定であることを伝えている。
“名前を言ってはいけないあのマルウェア”が登場 日本も攻撃の標的に
コインチェックはどうやってゼロトラストを実現したか アーキテクチャを完全解剖
2要素認証の突破はもはや当たり前 “ここまでやるか”と思わせる攻撃者の最新手口
半田病院を襲ったランサムウェア被害 当時者が語る「生々しい被害実態」と「教訓」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.