企業の生産性向上に寄与するサービス同士のコラボが進む。議事録を要約するだけでなく、会議の内容を基にさまざまなタスクをその場で実行できるようになる。
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ServiceNowは2024年10月23日、Zoomの年次イベント「Zoomtopia 2024」でZoomとの戦略的提携を拡大すると発表した。
この提携は、両社の生成AI技術である「ServiceNow Now Assist」と「Zoom AI Companion」を統合し、組織全体のコラボレーションと生産性を飛躍的に向上させることを目的としている。統合は2025年上期に予定されており、ZoomおよびServiceNowのプラットフォームでワークフローの自動化が実現する。
具体的な機能としてバーチャルミーティング中の議論をZoom AI Companionが要約し、ServiceNowのワークフローに反映することが可能とされている。また会議終了後にはNow Assist for Strategic Portfolio Management(SPM)と連携して、チケットの自動作成やチームメンバーへの割り当てなどが行える。
この提携の背景には、多くの企業で従業員の生産性向上や業務の効率化を支援するAIツールのニーズがあるとされている。ガートナーの調査によると、従業員の92%が管理業務を支援し、特定のトピックに関する情報を要約するAIツールを求めていることが判明している。「ServiceNow」および「Zoom」の提携はこの要望に応えるものとされ、生成AIを活用して業務プロセスの短縮と合理化を支援する。
ServiceNowの会長兼CEOであるビル・マクダーモット(Bill McDermott)氏は次のように述べている。
CEOは、AIを興味の対象からAI主導による実践的なビジネス戦略へと移行しており、自社の運営の飛躍的な改善を目指しています。ServiceNowとZoomは、チームワークを強化するという共通の目標を掲げており、私たちの新しい統合機能は、会話から即座に実際のアクションに移すことが可能になります。さらに時間を節約し、リソースを解放することで、従業員が最も重要な業務に集中できるようになります。
Zoomの創業者兼CEOであるエリック・S・ユアン(Eric S. Yuan)氏は次のように述べている。
ServiceNowとの連携強化によって、生成AIの機能と組み込まれたユーザーインターフェースを提供し、両プラットフォームにわたってシームレスなやりとりを実現します。Zoom AI CompanionとServiceNowを統合することで、生産性が大幅に引き上げられ、お客さまは会議から次のアクションへとシームレスに移行できるようになり、事務作業の時間を削減し、ワークフローを効率化します。
両社の生成AI技術の統合により直感的な操作で業務の効率を飛躍的に向上させられるるとしている。
なお、この統合機能を利用するにはZoom AI CompanionのカスタムアドオンとServiceNow Now Assistの購入が必要とされ、Zoom AI Companionカスタムアドオンについては2025年上期に提供が開始される予定となっている。
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