NutanixはAWSとの提携を拡大し、顧客がオンプレミス環境をクラウドへスムーズに移行できる「Nutanix Cloud Clusters on AWS」の提供を開始する。
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NutanixがAmazon Web Services(AWS)との戦略的パートナーシップを拡大する。2024年11月8日にNutanixが発表した情報によると、このパートナーシップは「Nutanix Cloud Clusters(NC2) on AWS」を活用したAWS移行を支援するもので、AWSは移行支援のプロモーショナルクレジットや「AWS Migration Acceleration Program」の特典を提供し、クラウド移行を一層容易に進められるサポート体制を整える。
両社は、このパートナーシップによってITモダナイゼーションを迅速かつ低リスクで推進でき、AWSの拡張性やセキュリティといった利点を享受できるとしている。
NutanixとAWSの協業によって、オンプレミスのNutanix環境をAWSにシームレスに拡張することが可能になり、クラウドとオンプレミス双方で一貫した環境が提供される。
Nutanixの最高コマーシャル責任者(CCO)であるターカン・マナー氏は次のように述べている。
「企業の90%が、自社のインフラストラクチャー戦略において『クラウドスマート』なアプローチを採用しており、それぞれのアプリケーション向けに最適な環境を活用している。当社とAWSとの戦略的パートナーシップの拡大は、企業のクラウド移行プロセスが簡素化され、NC2を使用したAWSの採用を促進させる。これにより、ハイブリッドクラウドとオンプレミスでのNutanixの活用が広がり、当社、AWSとお客さまの3方にとってメリットをもたらす」
AWSの南北アメリカチャネル/アライアンス部門バイスプレジデントであるクリス・サリヴァン氏は次のように述べている。
「Nutanixとの協業の拡大は、クラウド移行の簡素化とお客さまのイノベーション支援において大きな一歩だ。今回のパートナーシップにより、今後はより多くのお客さまがデジタルトランスフォーメーションのプロセスを促進させて、AWSとAWSサービスの拡張性やセキュリティ、回復力、イノベーションを活用できるようになる」
NC2 on AWSは、ディザスタリカバリーやデータセンター拡張、アプリケーションの移行やモダナイゼーションに対応するコスト効果に優れたソリューションとされている。顧客はコードの改修をせずにアプリケーションとデータのワークロードをインテリジェントに配置でき、IT部門内のサイロ化を解消できる。
今回の提携により、顧客企業はさまざまなメリットを享受できるとしている。例えば移行ツール「Nutanix Move」を使用すれば、既存のワークロードを「予測可能な形」で移行でき、移行リスクを最小限に抑えられる。またオンプレミスとクラウドにまたがる環境(ハイブリッドクラウド)での運用自動化を進められ、容量需要の増減を柔軟に管理できるようになる。
クラウドコストの最適化にも注力しており、AWSのベアメタルプラットフォームの統合型コントロールプレーンや自動化メカニズムを利用することで、リソースを有効活用してコストを削減できるとしている。
AWSはこの協業の一環として「VMware Cloud on AWS」からNC2 on AWSへの移行支援のプロモーショナルクレジットを提供する。移行にあたっては無料のPoC(概念実証)や移行評価、Nutanixライセンス価格のプロモーションといったAWS Migration Acceleration Programの各種特典も受けられる。
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